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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第919回 『マダコ』

3月5日放送

「房総半島の宝 マダコ」

「房総半島の宝 マダコ」

菜の花が咲く時期に旬を迎えるのが、今日の主役「マダコ」です。このマダコは、珍しい“渡りダコ”。春房総沖で生まれ、夏から冬にかけて三陸沿岸まで北上して栄養を蓄え、春また産卵のために帰ってきます。いすみ市・大原漁港の朝市では、マダコ料理が大人気。茹でタコもあれば、串にさして焼いた醤油の香りたつタコ串には行列ができるほど!
マダコは、春の祝い料理にも使われます。割烹料理店の店主、中村一俊さんが鰹出汁と白ワインで炊くのは太い脚。柔らかく、ほのかな桜色に仕上げます。それを薄切りにして、特製シャリにのせ、美しい花びらと共に彩る料理とは?!

「命をかけたマダコ漁!漁師家族の奮闘」

「命をかけたマダコ漁!漁師家族の奮闘」

いすみ市では、人口の減少と共に漁師の高齢化が進み、力仕事のマダコ漁をする漁師は、最盛期に比べて半減しています。そんな中、“伝統のマダコ漁を絶やしてはならん”と続けているのがベテラン漁師、中村享さん。中村さんのタコ壺漁は、壺の奥に餌のハマグリを付け、タコが取りに入れば蓋が閉まる仕組みです。それを1000個も海中に仕掛ける体力仕事。妻と、長男が加勢してくれるので出来る漁です。
いすみ沖には大きな根があり、そこはマダコが好むイセエビやハマグリの宝庫。仕掛けてある壺を一つずつ回収し、タコが入っていれば取り出し、再び餌を設置して海に沈める作業を繰り返します。また、マダコはきれい好きなので、タコ壺に付いたフジツボやカキガラを丁寧に取り除かなければならないという根気のいる仕事。
おいしいいすみのマダコをたくさんの人に届けたいという気持ちで続けていると言う中村さん。荒い海の上で、命がけでタコ漁を続ける漁師家族の奮闘に迫ります。

「故郷に捧げる一皿!いすみのマダコxフレンチの匠」

「故郷に捧げる一皿!いすみのマダコxフレンチの匠」

そんな中村さんの心意気に感じて、訪ねて来たシェフがいます。フレンチに和のテイストを加えた華麗な料理で人気の店を、東京で開いている川副藍さん。川副さんはいすみ市出身、故郷の豊富な食材を広める活動に協力してほしいと、この春に「いすみ大使」に就任しました。今回はイベントのため、マダコを使った新作メニューを開発しようというのです。
川副さんは中村さんが獲ってきた足の太いマダコの力強さにびっくり。漁師の母たちが作る郷土料理も見せてもらいます。まず大根と共に足を煮て桜煮にするわけは?川副さんは濃厚なタコの煮汁も味見。そしてその出汁と桜煮で炊き上げるタコ飯のおいしさに何かひらめきます。早速東京の店に戻り調理へ。まず、マダコと旬の山菜で作る一品。マダコをフキノトウのように仕上げる技は必見です。次の一皿は、マダコが好きなイセエビやハマグリをふんだんに使うのですが…贅沢に料理の出汁にしか使いません。タコ飯をヒントに、いったいどんな料理になるのでしょう?!

取材先
制作担当

【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)