第893回 『牛肉』
8月21日放送予定
「大人気!牛肉の会席コース」


「大人気!牛肉の会席コース」
まだまだ続く厳しい猛暑…暑さ疲れのスタミナ普及にぴったりなのは?「牛肉」です。
いま、都心では、牛の様々な部位を調理していただく“肉割烹”が注目されています。女性客にも大人気!東京・日本橋小舟町にミシュランガイドに6年連続で掲載されている店があります。“牛肉はごちそう“と語る店主の片柳遥さんは、全国の産地から厳選した黒毛和牛を前菜からメインまで毎月オリジナルの多彩なメニューで仕立てます。その牛肉愛の原点とは?
「渋沢栄一が愛した牛肉料理」



「渋沢栄一が愛した牛肉料理」
明治13年(1880年)、箱根・仙石原の広大な大地を切り拓いて牧場を開設した人がいます。生涯で500以上の企業の育成に尽力した近代日本経済の巨人、渋沢栄一です。慶応3年(1867年)、渋沢は、徳川幕府使節団の一員としてパリ万国博覧会に同行し、旅の途上で牛肉やバターをふんだんに使う西洋料理に衝撃を受け、強い日本経済を築くには、西欧諸国と同じものを食べて食生活も向上させる必要があると考えました。箱根から始まった牧場開拓の道は、北海道十勝の酪農王国建設にもつながっていきます。さらに渋沢は、西洋式ホテルの開業にも挑みます。かの有名な帝国ホテルの創設。帝国ホテルには、牛肉の仕入れから熟成まで肉だけを管理する専門部署「ブッチャー」があり、創業当初から伝わる貴重なレシピ本や献立にも多数の牛肉料理が記されています。渋沢栄一が当時愛した牛肉料理とは、いったいどんなメニューだったのでしょうか?帝国ホテル第14代・東京料理長の杉本雄さんが、100年前の味の復刻に挑みます。
「日本最古の西洋式牧場でいただくジャージー牛肉」


「日本最古の西洋式牧場でいただくジャージー牛肉」
渋沢栄一が帝国ホテルの開業に勤しんでいた明治20年、同じ志をもって牧場開設に挑んだ人物がいます。神津邦太郎。神津はアメリカやカナダに渡り、現地の酪農を学び、ジャージー種を輸入。最新鋭のバター製造機も設置し、田畑の耕せない山岳地帯を切り拓いて、牧草の種をまき「西洋式牧場」を開きました。群馬県下仁田町の神津牧場には、今も当時の希少な血統を受け継ぐジャージー種が大切に育てられています。脂肪分の高い濃厚なジャージー乳から作るバターやチーズが大人気ですが、牧場で生まれる牛の半分は『牡牛』。その命も大切に育みたい。神津牧場では、市場で行き場のない牡牛も厳しい自然の中で育て、健康な“ジャージー牛肉”を調理し生かしてきました。観光客に大人気のジャージー牛肉料理とは?
「渋沢栄一で繋がる絆!ジャージー牛肉の新たな可能性」



「渋沢栄一で繋がる絆!ジャージー牛肉の新たな可能性」
ジャージー牛肉は、ホルスタインや黒毛和牛などの“種牛”が未発達だった明治時代に食された希少な味です。ニッポンの牧場開拓時代に「渋沢栄一が求めた牛肉の原点を知りたい―」帝国ホテルの東京料理長・杉本シェフが初めて神津牧場を訪ねました。牧場の場長・須山哲男さんが案内してくれたのは、標高1000メートルの高原で自由闊達に駆けまわる牡牛たちの群れ。青々と茂る夏の牧草をたっぷり食べて育つ若い牡牛のジャージー牛肉は、脂肪分が少なく、芳醇な香りとまろやかさが特徴の『赤み肉』。市場で受け皿のないジャージー牛肉を応援したい―。強いインスピレーションを得た杉本シェフは、ジャージー乳や干し草まで巧みに生かす奇想天外なアイデアで驚きの新作メニューを生みだし、試食会に場長を招きます。「こんなにやわらかいジャージー牛肉は、食べたことがない」斬新な調理法と魅惑の味わいに、場長も感激!極上のジャージー牛肉をどうぞご堪能ください。
取材先
制作担当
【ディレクター】伊藤 浩子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





