第491回『寺島なす』
8月24日放送予定
■よみがえった江戸の味「寺島なす」

■よみがえった江戸の味「寺島なす」
揚げても、焼いても、炒めても美味しい「なす」。築地には全国から色も形も様々ななすが集まりますが、その中でも最近注目をあびているなすがあります。卵の形がかわいらしい「寺島なす」です。かつては隅田川沿いの肥沃な土地で作られ、うまいと評判だった寺島なすですが、関東大震災後の再開発で一度は失われました。それを2009年、東向島の小学生が復活させたのです。今回は、現代によみがえった江戸のなす、寺島なすの物語です。
■イタリアンが引き出す「寺島なす」の個性

■イタリアンが引き出す「寺島なす」の個性
東京、南青山で野菜がおいしいと大人気のイタリアン「HATAKE AOYAMA」。シェフの神保佳永さんは野菜の個性を引き出すべく日々野菜について探求しています。神保さんが注目する寺島なすの個性とは「甘み」「硬くつまった実」「豊かな香り」。気鋭のシェフ神保さんが発見した寺島なすの旨さの秘密、そしてとびっきりおいしくする驚きの料理法とは?
■「寺島なす」復活物語

■「寺島なす」復活物語
墨田区東向島。かつてこの地域は寺島村と呼ばれていました。今では寺島という地名は失われ学校の名前に残るのみ。その寺島の名前を持つ第一寺島小学校の創立130年記念として寺島なすは復活しました。復活に協力したのは、東京三鷹の農家、星野直治さん。星野さんは貴重な種から生徒たちが育てられるように苗を作りました。子供たちに届けたあとには、栽培指導にも当たりました。現在では星野さんの農園でも寺島なすが栽培されていて、築地市場でも江戸東京野菜として流通されるまでになりました。
■「寺島なす」で作る下町の味

■「寺島なす」で作る下町の味
寺島ナスは、現在では東向島の町おこしの一環としても活躍しています。商店街や神社の境内でも寺島なすは栽培されています。寺島なすを使ったパンや最中に寺島なすの形をモチーフにしたお守りや、Tシャツなども作られています。小料理屋「押上よしかつ」も普及に一役買っていて、寺島なすを使った料理を出します。寺島なすで作られる、下町の味とは一体どんなものなのでしょうか?
■浮世絵に描かれた江戸のなす料理

■浮世絵に描かれた江戸のなす料理
なすを料理する女性の姿を描いた浮世絵があります。なすの皮を、まるでりんごの皮のように包丁でむいています。その絵から、江戸の味を読み解くのは日本橋に三代続く老舗料理店、「日本橋ゆかり」の野永喜三夫さん。野永さんが寺島なすのために用意した食材は江戸でも食べられていた「うなぎ」と「穴子」。浮世絵から発想を得て寺島なすはどのように料理されるのでしょうか?よみがえった寺島なすの味が、江戸と現代をつなぎます。
取材先
制作担当
【ディレクター】田中 由美(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史 紫藤 泰之(テレビ朝日)





