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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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第483回『山椒』

6月29日放送予定

■夏の訪れを知らせる「山椒」の香り

■夏の訪れを知らせる「山椒」の香り

今回の主役は、日本最古の香辛料といわれる「山椒」が主役です。京都では夏になるとさわやかな香りの小さな青い実が八百屋に並びます。ピリリと舌をしびれさせる独特の辛さの「実山椒」です。京都の人たちはその実が八百屋に出ているのを見て夏を感じるそうです。夏にぴったりのさわやかな香りと辛味を持つ山椒の魅力を紐解きます。

■京料理に欠かせない「実山椒」

■京料理に欠かせない「実山椒」

旬の食材を生かす京料理で、「実山椒」は欠かせません。ミシュランの星を獲得した京料理店、おが和の料理人小川洋輔さんは、旬の香りとして山椒をどう活かすかを日々探求しています。旬の新たまねぎとアナゴに実山椒を刻んで散らした鍋仕立ては、山椒がすっきりとした後味にし、後引く美味しさに。さらに、鱧と梅干をあわせた炊き込みご飯にも、山椒で作られた小川さん特製の調味料を合わせると、さわやかな味わいで夏でも食欲をそそります。また、京都の家庭料理、おばんざいにも山椒は欠かせません。おばんざいを知ると、京都で山椒の食文化が育ったわけが見えてきました。

■江戸時代の献上品 朝倉山椒

■江戸時代の献上品 朝倉山椒

江戸時代、将軍家にも献上され江戸の名品と謳われた山椒があります。兵庫県八養市朝倉で作られた「朝倉山椒」です。朝倉のものは実がやわらかく、辛みはまろやか、そして香りが高いのが特徴です。しかし、木が枯れやすいため、近年は、家庭だけで食べられる程しか採る事ができませんでした。そんな朝倉山椒を復活させたいと、朝倉では長年苗木の改良が重ねられてきました。江戸の名品と謳われた朝倉山椒復活の物語とは?そして、山椒を味わいつくそうと日本人が考え出したの驚きの食べ方も!

■フランス人も魅了する「山椒」

■フランス人も魅了する「山椒」

独特のピリリとした辛さと食欲をそそる香りに魅せられたのは日本人だけではありません。近年、ヨーロッパでも山椒は「Japanese Pepper」と名づけられ注目の食材となっています。フランス人シェフのドミニク・コルビさんは山椒を知ってから、その風味に魅せられてフランス料理に山椒を取り入れています。コルビさんは山椒は食材の旨みをさらに引き立たせるといいます。小さな粒に秘められた新たな味の可能性とは?初夏に食欲を誘う山椒の物語をお届けします。

取材先
制作担当

【ディレクター】下高呂 佳子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史 紫藤 泰之(テレビ朝日)