第885回 『四葉(スーヨー)きゅうり』
6月12日放送予定
「涼味満点!夏野菜きゅうり」

「涼味満点!夏野菜きゅうり」
暑い夏、体の火照りを冷ます、とっておきの野菜といえば「きゅうり」。およそ95%が水分で低カロリー。切り方次第で歯ざわりや食感も多彩に広がります。今回は、食通やプロの料理人に愛され、市場でも今熱い注目を浴びている「四葉(スーヨー)きゅうり」の物語。長さ30センチ、濃緑な皮の表面にはトゲやシワがあり、中国では紀元前から栽培されていた伝統野菜です。「この味を守りたい」と取り組む、生産者と料理人の奮闘をつづります。
「和食vs中華!四葉(スーヨー)きゅうりで彩る食卓」



「和食vs中華!四葉(スーヨー)きゅうりで彩る食卓」
“野菜のアーティスト”と称えられる和食の達人・秋山能久さんが、熱い視線を送る茨城産の「四葉(スーヨー)きゅうり」とは…?野性味あふれる風貌に、パリッとした歯ざわり、際立つ苦みと甘みが醍醐味だと言います。姿かたちを活かした冷菜からデザートまで艶やかな「四葉(スーヨー)きゅうり」料理がテーブルを彩ります。一方、本場中国で修業を重ねた四川料理の達人・井桁良樹さんも「四葉(スーヨー)きゅうり」にほれ込んだ料理人のひとり。中国では夏風邪予防に欠かせないそうで、皮の苦みと果肉の甘さを生かした生搾りジュースを、食事と共に飲むそうです。また、厚さ0.5ミリで皮一枚残して刻む包丁技で生み出す、まるで天に昇る龍の如く伸びる驚きの一皿は圧巻です。
「あの味を取り戻したい――四葉(スーヨー)きゅうり復活物語」



「あの味を取り戻したい――四葉(スーヨー)きゅうり復活物語」
実は、中国華北地方原産の四葉(スーヨー)きゅうりが戦中に日本に伝わり、戦後、全国へ広がって人気を博しますが、表面の鋭いトゲやシワは流通に適さず、やがて市場から姿を消しました。少年時代に食べた懐かしいきゅうりの味が忘れられない―。茨城県行方市で農業を営む新橋康成さんは15年前、自家消費用だった「四葉(スーヨー)きゅうり」の本格栽培に踏み出しました。きっかけは市場関係者に美味しいきゅうりがあると漏らしたこと。それなら出荷してみてと頼まれたのが奮闘の始まりでした。四葉(スーヨー)きゅうりは4枚目の葉が開いた付け根にようやく雌花(めばな)がつく。そのため収量が少なく、実る頃には多くの栄養を必要とするデリケートさ。どうすれば食味豊かなきゅうりが育つのか?新橋さんの挑戦と、再び脚光を浴びるようになった現状を綴ります。
「四葉(スーヨー)きゅうりで挑む!フレンチの新境地」



「四葉(スーヨー)きゅうりで挑む!フレンチの新境地」
新橋さんの四葉(スーヨー)きゅうりの評判を聞き、県内で人気のフレンチのシェフ柳沢富二男さんが畑を訪れます。フランス料理では、きゅうりは主役級の食材ではありません。しかし柳沢シェフは、四葉きゅうりの清涼感や香り、旨味を活かしたいとアイデアを絞ります。「料理は一生勉強!きゅうりと向き合う時間が本当に楽しかった」と語る柳沢シェフ。四葉きゅうりの特徴である、甘みと苦みを突き詰めて、驚きの四葉きゅうりフレンチを生み出します。
取材先
制作担当
【ディレクター】土橋正道(プロデューサー)
【プロデューサー】伊藤浩子(ディレクター)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





