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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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第875回『白タケノコ』

4月3日放送

■春の力、タケノコ

■春の力、タケノコ

桜前線を追うように顔を出し始める、タケノコ。江戸時代「初物を食べれば寿命が七十五日伸びる」と言われ、春一番のタケノコは特に愛されてきました。この時期を心待ちにしていたという日本料理「日本橋ゆかり」の野永喜三夫さんは、走りのタケノコの“柔らかさと香り”をいかし、旬の出会いもの「若竹煮」や「焼きタケノコ」に。さらに姫皮まで、ご飯にぴったりの“おかず”に仕立てます。

■白タケノコの名産地・大多喜町

■白タケノコの名産地・大多喜町

関東のタケノコ名産地として知られる千葉県・大多喜町。道の駅を訪れる客の目当ては、朝掘りの「白タケノコ」です。通常タケノコはえぐみがあるため、アク抜きをするのが一般的ですが、大多喜の白タケノコは、地表に出て光に当たる前に掘るため、えぐみが少なく甘みが強いと評判です。

■白タケノコの山を守れ!

■白タケノコの山を守れ!

自宅の裏山で白タケノコを育てる名人、君塚啓二さんは、わずかな地面の割れ目を探し、その下にあるタケノコを掘り出します。良く締まる粘土質の土も、栄養を蓄え、光を遮断する一助となり、最盛期には梨のような甘みとシャキシャキ感を味わえると、都内の料理屋からも注文されるほど。しかし、ここまで来るには苦労の連続。農業の経験もなく、祖父が亡くなったあとは手入れもされず、荒れ放題だった竹林を妻と共に整備したのです。「あの頃は必死だった」という君塚さん。枯れた竹を片付け、密集した場所は間引き、試行錯誤を重ねて、質のいい白タケノコを栽培することに成功したのです。さて、その秘訣とは―。
長男の友規さんも、別の仕事に勤めながら休日返上でタケノコ掘りを手伝います。今年2月に結婚し、嫁いできた妻・真有さんは、実は元パティシエ!なんと、白タケノコを使ったスイーツに初挑戦します。両親は喜んでくれるでしょうか?

■白タケノコのイタリアン駅弁

■白タケノコのイタリアン駅弁

この日、君塚さんの白タケノコを仕入れにきたのは、地元でイタリアンの店を営む池田征弘シェフ。白タケノコの下処理で取り出したのは、米ぬかと牛乳。タケノコの甘みが増し、クリーミーに仕上がるのだそうです。その白タケノコで作る、“房総半島の海と山の幸が出会った”新作料理は、実は駅弁のおかずでした。
房総半島を走るいすみ鉄道でイタリアンが楽しめる“レストラン列車”のシェフでもある池田さん。その新しい企画として、「地元の旬のものを使った弁当を考えてもらえないか」と持ちかけられていたのです。早速、新作料理を弁当箱に詰め、いすみ鉄道の本社へ向かいます。白タケノコを盛り込んだイタリアン弁当、その反応は?

取材先
制作担当

【ディレクター】木村 麻衣子(テレビマンユニオン )
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)