第819回『タケノコメバル』
2月22日放送予定
■幻の春告魚“タケノコメバル”

■幻の春告魚“タケノコメバル”
春告魚で知られている“メバル”。なかでも上品な味わいと希少性から瀬戸内で“幻の魚”と呼ばれているのが“タケノコメバル”です。ちょうどタケノコが旬を迎えるこの時期に格別美味しくなること、そしてまだら模様がタケノコの皮に似ていることから名付けられました。香川県出身の和食料理人・林亮平さんも“タケノコメバル”の味わいに魅了されたひとりです。林さんが早春を彩る一品を作ります。“タケノコメバル”の持ち味は、しっとりとしつつホロホロとした身の食感、そして優しい旨味があとを引く出汁です。さっと揚げた切り身に合わせるのは、“タケノコメバル”の出汁と春が旬の“うすい豆”で作った緑色のあん。“タケノコメバル”の軽やかな旨味が、一足先に春を感じさせてくれます。
■小豆島で愛される“タケノコメバル”

■小豆島で愛される“タケノコメバル”
瀬戸内海の穏やかな海に囲まれた小豆島は“タケノコメバル”の名産地です。地元ではどのように食べられているのでしょうか。目利き人として知られる鮮魚店の伝宝健次郎さん、まずは刺身に。シコシコとした食感と甘みのある旨味が楽しめます。出汁がよく出ると言う“タケノコメバル”。アラ汁にしても滲み出る旨味が一味違います。さらに伝宝さんが取り出したのは、小豆島名産のそうめん。“タケノコメバル”でとった出汁をかければ、ハレの日のごちそう鯛そうめん、ならぬ“タケノコメバル”そうめんに!誰もが「美味い!」と口を揃えるのも納得の“タケノコメバル”料理に目が離せません!
■“タケノコメバル”が獲れない?!

■“タケノコメバル”が獲れない?!
小豆島で有数の漁獲量を誇り、長く地元の人たちに愛されてきた“タケノコメバル”。実は1970年代に入って、ほとんど姿を消してしまいました。「今では獲れないけど、本当に美味しかった…。」そんな漁師たちの思いを受けて、立ち上がったのが水産試験場で養殖研究をしていた栩野元秀さんです。香川県全域から集まった親魚はわずか数十匹。なんとか産まれた稚魚を育てようとしましたが、繊細なメバルならではの問題が立ちはだかります。光の反射に集まって傷つけ合ったり、成長した途端に餌を食べなくなったり…。それでも「絶滅しかけた魚を復活させたい。」養殖事業のプロの意地が突き動かした、およそ20年にも及ぶ“タケノコメバル”復活物語!こうご期待ください!
■“タケノコメバル”で伝える感謝の一皿

■“タケノコメバル”で伝える感謝の一皿
移住者も多い小豆島。評判のイタリアンレストランを営む渋谷信人さんも、その豊かな食材に惚れ込み移住を決めました。なかでも衝撃的だったのが“タケノコメバル”です。地元では煮付けにして食べられることがほとんど。イタリアンで“タケノコメバル”の新たな魅力を引き出せないか…。そこで思いついたのがイタリアのある郷土料理でした。移住を支えてくれた地元の人たちに振る舞う、感謝を込めた渾身の一皿!一体どんな料理に仕上がるのでしょうか?!
取材先
制作担当
【ディレクター】中村 朱里(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





