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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第817回『菜花』

2月8日放送

■春の使者、菜花

■春の使者、菜花

立春が過ぎ、春の気配が立ち始めるころに旬を迎える路地野菜が菜花。厳しい冬を乗り越え、たくましく育つ菜花は、花ひらく直前のかたい蕾(つぼみ)がご馳走です。高い栄養価を誇り、ビタミンCは、ほうれん草の3倍!カルシウムも、野菜の中ではトップクラス!食物繊維も豊富で、油で加熱するとβカロテンの吸収率も高まります。

■野菜のアーティストに学ぶ調理術

■野菜のアーティストに学ぶ調理術

プチプチはじける蕾の食感と独特の“ほろ苦さ”が菜花の魅力。“野菜の魔術師”といわれる秋山能久シェフに調理のワザを見せてもらいます。茹で時間は秒単位。鍋に入れるときも茹で上がった瞬間も手でふれて肌で感じ、つぼみが最高の香りを放つ瞬間に引き上げます。茹でたてを氷水で絞めて色揚げ。春野菜とともにゼラチンで宝石のように固める技や、牛ロースと合わせた菜花飯など、イキイキした美しい姿をお楽しみに…。

■菜花が繋ぐ親子の絆

■菜花が繋ぐ親子の絆

日本有数の産地・南房総を訪ねると、収穫の真っ盛り。「菜花は、蕾が命!花が1個でも咲くと市場価値が失われ、半値以下にされてしまいます。」まさに時間との闘い。青いつぼみだけを刈ると背負いカゴにポンポン放るように摘みます。手作業で余分な葉や茎を取り、円らな蕾だけを詰めて出荷されます。加藤積さん親子は、出荷できない蕾や葉・茎も大切に調理し食べてきました。「茎にも旨みがいっぱい」ナムルやグラタンなど、ユニークなアイデア料理にご注目!

■台風の悲劇に立ち向かった若手農家の挑戦

■台風の悲劇に立ち向かった若手農家の挑戦

去年、日本列島を襲った台風19号は、房総半島を直撃!氾濫した川の、潮を含む洪水が育ち始めた株をすべて枯らしてしまいました。「全滅!涙がこぼれます」と、みなが肩を落とす中、1人立ち上がった青年がいます。加藤博光さん(23歳)は、親子で栽培に取り組んでいる就農4年目の跡取り。「一粒でも多く種をまきたい」と荒れた畑で、ペットボトルを使い、驚きの行動に出ます。“よみがえれ!菜花!”復活をかけた挑戦の物語に目が離せません。

■ミシュランシェフが挑む!菜花の新作料理

■ミシュランシェフが挑む!菜花の新作料理

東京の広尾で5年連続ミシュランガイド1つ星を獲得するフレンチレストランの生井祐介シェフが、被災した菜花の危機を聞きつけ、激励に訪れます。農場にポツポツと残る小さな菜花の株。「これほど甚大な被害だったとは…」と、言葉を失います。災害に挫けず前へ進む加藤親子と交流。菜花の生命力に心打たれた生井シェフは、初めて菜花のコース料理に挑みます。小さなボールのように仕上げた前菜、ゴールデンキャビアとの取り合わせはまるで絵画のよう。目にも美味しい五感で味わう料理の数々…。驚きの技で蘇る “菜花”は圧巻です。

取材先
制作担当

【ディレクター】伊藤 浩子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)