第802回『ワタリガニ』
10月19日放送予定
■江戸っ子が愛したワタリガニ

■江戸っ子が愛したワタリガニ
江戸っ子に愛された秋の味覚・ワタリガニ。あまり馴染みがない食材ですが、一昔前までは東京湾でも良く獲れ、“カニと言えばワタリガニ”と言われるほど身近だったそうです。蔵前に店を構える和食店「三代目 魚熊」。2代目の山田幹夫さんは、ワタリガニが大好物です。蒸しガニのしっとりした身を頬張るのが、何よりのごちそうだとか。濃厚な味噌も、ワタリガニの楽しみ。旨味を味わう、とっておきの味わい方を見せてもらいます。
■生で握る!? 驚きの江戸前寿司

■生で握る!? 驚きの江戸前寿司
江戸っ子の大好物と言えば、寿司。西麻布の名店「きたむら」の主人・北村淳さんは、ワタリガニの新しい味わい方を考案しました。それは、なんと火を入れずに生で握る江戸前寿司です。ワタリガニならではの、甘くプリプリとした食感を楽しめる驚きの味わい。いったい、どんな仕事で仕立てるのでしょう?
■ワタリガニを直送!豊洲市場のイタリアン

■ワタリガニを直送!豊洲市場のイタリアン
東京の台所・豊洲市場にも、旬のワタリガニが続々と入荷しています。甲殻類を多く扱う仲卸「堺周商店」。店主の酒井衛さんは、全国から選りすぐりのものを仕入れています。そんなワタリガニを味わえるのが、市場内のイタリアン「魚河岸トミーナ」。シェフの冨山晶行さんは、殻や身から出る出汁を活かし尽くします。濃厚な風味を丸ごと味わえるパスタ。見た目の楽しさにも注目です。
■大阪湾の伝統 ワタリガニ漁

■大阪湾の伝統 ワタリガニ漁
次の舞台は、食の都・大阪。大阪湾に面した岸和田市は、関西でも有数のワタリガニの産地です。豊浦さん夫婦は、底引き網漁師。“ケタ”と呼ばれる爪の付いた網で海底を引っ掻き、砂地に棲むワタリガニを獲ります。岸和田の秋には、ワタリガニが欠かせません。そこには、有名なだんじり祭りと深い関係がありました。
■だんじり祭りに欠かせないワタリガニ

■だんじり祭りに欠かせないワタリガニ
岸和田市で毎年、9月と10月に行われる“だんじり祭り”。豪快な山車が町中を駆け巡る、300年も続く秋の風物詩です。料理上手と評判の山上貴代さん宅にお邪魔すると、大量の蒸しガニが。だんじり祭りの別名は“カニ祭り”。旬のワタリガニを家族で囲み、来客をもてなすのが古くからの習わしです。夕方。1日中、走り回った家族が帰ってくると、早速、ワタリガニに手を伸ばして…。だんじり祭りとワタリガニの、深い関係に密着します。
■韓国でも人気のワタリガニ

■韓国でも人気のワタリガニ
大阪には、韓国の文化も根付いています。吹田市の「郷村(ヒャンチョン)」は、評判のキムチ専門店。韓桂淑(ハンケイシュク)さんと、娘の民恵さんが店を切り盛りしています。この時期のお勧めは、ワタリガニのキムチ漬け・ケジャンです。味の決め手となるのは、唐辛子や胡椒など20種類もの香辛料を加えた特製のタレ。甘いワタリガニの口溶けと刺激的な辛味がクセになるおいしさ。その味付けには、韓さんの想いが込められていました。
■ワタリガニ専門店の挑戦

■ワタリガニ専門店の挑戦
大阪湾に面した泉佐野市に、ワタリガニの専門店があります。「割烹 松屋」の2代目・濱田憲司さんは、全国でも珍しいワタリガニのフルコースを考案しました。全国から客が殺到するほどの人気ですが、作り上げるまでには試行錯誤の繰り返しが。その情熱の裏には、創業者である父の夢を叶えたいという想いがありました。ワタリガニを愛する料理人の挑戦に迫ります。
取材先
制作担当
【ディレクター】鴨下 満(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)





