第799回『明石だこ』
9月28日放送予定
■明石の宝物“明石だこ”

■明石の宝物“明石だこ”
噛むほどに旨味が広がる“マダコ”。明石海峡の速い潮流にもまれた名産の“明石だこ”は、身が引き締まって甘みも濃厚!明石は、マダコの水揚げ量日本一を誇ります。400年続く魚の棚商店街でも大人気。柔らか煮、干しだこの旨味が凝縮した「たこ飯」。名物「玉子焼(明石焼)」は、江戸後期に誕生した明石のソウルフードです。“明石の宝物”と称えられる街のシンボルですが、ここ数年、突如、水揚げ量が激減。絶滅の危機が叫ばれています。明石の海で何が起きたのか?明石だこの保護と復活にかける漁師たちの苦悩に迫ります!
■たこを“活かす”情熱と技

■たこを“活かす”情熱と技
明石の港には、とれたての活きだこが続々と届きます。これを100キロ単位で入荷し、一気に茹で上げる業者も…。『たこを茹で続けて100年』大正時代から続く水産加工会社では、一子相伝の特別な釜茹法“たこでたこを洗う”。そして、墨にまみれ、ヌルヌルのたこをピカピカに洗い上げる秘訣は、瀬戸内海の塩。たこの足の吸盤は1本につき200個。足8本で、合計1600個もあります。この吸盤の薄皮まで全てきれいにとり除くというのです。美しすぎる見事な茹であがりは芸術的で必見です!
■海に起きた非常事態!立ち上がる漁師たち

■海に起きた非常事態!立ち上がる漁師たち
マダコの寿命は1年。明石の海では、毎年、秋から冬にかけて産卵し、春から夏にかけて豊富な餌を食べ、大きく成長します。ところが、去年、漁師たちを震撼させる問題が発生!年間1000トンを誇った漁獲量が、突如300トンに…。浜値が高騰し、たこが入荷できず困惑する店も…。明石市漁業組合連合会の会長・戎本裕明さんは「非常事態だ」と語ります。なぜ獲れなくなってしまったのか?昭和38年にも、寒波で海水温が急激に低下し、明石のたこは、絶滅の危機に瀕した歴史があります。今回は冬の海水温の低下の他に、思いがけず“きれいになりすぎた海”という問題も浮上。“明石だこを救え!”と立ち上がった漁師たちが次々に仕掛ける作戦とは…?
■“活きだこ”と格闘する浜の料理人

■“活きだこ”と格闘する浜の料理人
浜の料理人・林田智成さんは専用の生け簀を作り、とれたての活きだこの良さを生かしきる料理で評判です。まな板の上でどこにでも吸い付き、引き剥がすとバキバキと音をたてる吸盤!料理人との真剣勝負から生まれる料理は圧巻です。さらに、かつては「毒」があると捨てられていたある部位に着目。実は、旨味成分が豊富にあるというのです。林田さんも明石だこ復活に思いを寄せる仲間。漁業の戎本さんや漁師仲間を招いて、たこ墨で作る新作料理を振る舞います。明石だこ復活にかける漁師と、貴重なたこを使い切る料理人の切磋琢磨がこの窮地を切り開いていくことでしょう。
取材先
制作担当
【ディレクター】伊藤 浩子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





