第793回『きゅうり』
8月17日放送予定
■プロに学ぶ!美味しく頂く裏ワザ

■プロに学ぶ!美味しく頂く裏ワザ
真夏の食卓に涼を届けてくれる「きゅうり」が今回の主役です。きゅうりは、みずみずしさと歯ごたえが醍醐味!切り方次第で、形も食感も変幻自在です。「でも、そのままでは水分が多くて、味がしみ込みにくい」と語るのは、銀座で店を営む和食の達人・舘野(たての)雄二朗(ゆうじろう)さん。驚きの下ごしらえを披露してくれました。まず、塩をふって“板ずり”。さらに、グラグラと沸騰した“熱湯”にきゅうりを投入!?わずか3秒で、彩り鮮やかなきゅうりに大変身!青臭さや雑菌を取り除き、水分が適度に抜けて食感も良くなるそうです。それを使った、涼しげで美しい料理の数々、匠の技は必見です。
■熱をもって熱を制する“中国料理”の裏ワザ

■熱をもって熱を制する“中国料理”の裏ワザ
きゅうりは、どこからやってきたのか?原産地は、ヒマラヤ山脈付近と言われています。日本より早くからきゅうりに親しんできた中国では、夏、熱中症対策に欠かせません。中国の湖南省には、きゅうりを中華鍋でジュウジュウ焼く伝統料理がありました。北京の5つ星ホテルで総料理長も務めた張(ちょう) 子謙(しけん)さんが腕を振るうのは「きゅうりと青紫蘇炒め」。カリッ!ポリッ!店内では、焦げ目のついた湯気たちのぼる香ばしいきゅうりを、客がハフハフしながらほおばります。「温かいのに爽やか!生よりたくさん食べられる」と大好評。身体を冷やし過ぎてはいけないという教えです。
■八戸が誇る“ほろ苦い江戸時代のきゅうり”

■八戸が誇る“ほろ苦い江戸時代のきゅうり”
青森県八戸市には、江戸時代から食べ継がれてきたきゅうりがあります。太さは一般のきゅうりの3倍もある「糠塚(ぬかづか)きゅうり」です。シベリアルートで伝わり、江戸時代、八戸藩士が持ち帰ったタネを糠塚(ぬかづか)村(むら)で育てたのが始まりだそうです。ほろ苦い皮の旨みとメロンのようにフルーティな香り。みずみずしい果肉は、シャリシャリした歯ざわりがたまりません。「この美味しさを多くの人に味わって欲しい」地元のイタリアンシェフは、持ち味を存分に生かした料理を考案!ほろ苦さを生かした極上のパスタや煮込み料理が登場します。
■50年ぶりに復活した奇跡のタネの物語

■50年ぶりに復活した奇跡のタネの物語
八戸の夏の風物詩として愛される糠塚(ぬかづか)きゅうりですが、50年もの間、市場から姿を消していました。収穫すると皮の色が赤や黄色に変色して「見た目が悪くて売りにくい」と販売業者から敬遠されたのです。普通のきゅうりは1つの苗から100本もとれるのに、在来種の糠塚きゅうりはわずか10本しかとれません。病害虫に弱く収益性も低いため、生産者も徐々に減り、ついには1軒の農家だけに…。黙々と作り続けていたのは、糠塚地区に暮らす金濵(かねはま)一美(かずみ)さんでした。金濱さんの種を守った信念と、その意気に共感して糠塚きゅうりを再生させた農家の人たちの物語に迫ります。そんな評判を聞き、畑にやってきたのは、和食の達人・舘野雄二朗さん。初めて見るきゅうりに感激し、タネも中綿もすべて使う驚きの料理を作りだします。先祖から受け継いだタネを次世代へつなぐ農家と料理人。半世紀ぶりに復活した糠塚きゅうり、必見です。
取材先
制作担当
【ディレクター】伊藤 浩子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





