第783回『車えび』
6月8日放送予定
■味の王様「車えび」

■味の王様「車えび」
日本人は、えびが大好き!特に車えびは、”味の王様”と言われています。持ち味は上品な甘みと歯ごたえ。火を通すと縞模様が鮮やかな朱色に染まり、殻の香りが立ってさらにうまみが増します。今回は車えびを「県魚」にしている愛知県が舞台。特大のエビフライや、産地ならではの踊り食い、おにぎりに車えびをのせて出汁をたっぷりかけた石焼き丼など…。初夏に旬を迎える車えびの、七変化をお届けします。
■三河湾の宝!天然車えび

■三河湾の宝!天然車えび
天然車えびの産地、愛知県西尾市。知多半島と渥美半島に囲まれた三河湾は、栄養豊富な上に車えびが生息する砂泥地が多く、絶好の漁場です。ここで獲れる車えびは、殻が固く、身がつまっていて、うまみが濃いと評判です。老舗料理宿のおすすめは、車えびをまるごと味わう、鬼殻焼き。殻がついたまま縦割りにして、串を打ってじっくり焼き、最後に醤油だれをかけて香ばしく焼き上げます。香ばしい匂いとともに、車えび本来のうまみと甘みが口に広がります。さらに、産地ならではの贅沢な揚げはんぺんも…。
■漁師が森へ!?知られざる奮闘物語

■漁師が森へ!?知られざる奮闘物語
三河湾で車えび漁を営む鈴木修さん(60)は、この道40年のベテラン。父も漁師で、幼い頃から豊漁に沸く浜を見てきました。砂泥地に潜む車えびは、底引き網で捕獲します。ところが20年ほど前、海に異変が起きました。車えびを育む、浅瀬の「藻場」が減少していたのです。そして漁獲量も、最盛期の半分以下になってしまいました。危機感を持った鈴木さんは、解決方法を模索します。様々な資料を調べるうちに発見した言葉が、「海は森の恋人」。それは、東北の海を復活させた漁師のキャッチフレーズでした。それで気がついたのが、松くい虫で打撃を受けた湾内の無人島のこと。鈴木さんは周辺の漁協にも声をかけ、植林事業に取り組みました。10年の歳月をかけて海を復活させた、鈴木さんと仲間達の奮闘に迫ります。
■スペイン料理と車えびの出会い

■スペイン料理と車えびの出会い
ある日、鈴木さんのもとをひとりのシェフが訪ねてきました。スペイン料理店を営む、橋本良太郎シェフ。去年、スペインのパエリア国際コンクールに日本代表として出場しましたが、優勝は逃しました。しかし、その大会で気がついたことがあります。それは、シェフ達が地元の漁師と密接に繋がっていたこと。そこで橋本シェフも地元の漁師の思いを料理に活かしたいと思い立ったのです。鈴木さんの話しを聞き、託されたのは新鮮な車えび。国際コンクールの舞台のように、野外で新作のパエリア作りをはじめます。素材の味を活かすため、車えびの仕上げにはひと工夫。パエリアを食べたことがない鈴木さんも興味津々です。さて、一体どんなひと皿になるのでしょうか?
取材先
制作担当
【ディレクター】島越 翔平(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





