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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第769回『ノリ』

3月2日放送予定

■ひな祭りを鮮やかに彩るノリ!

■ひな祭りを鮮やかに彩るノリ!

3月3日はひな祭り!家族で囲むちらし寿司に欠かせないのが、香り立つ風味豊かなノリです。料理研究家の長沼よしえさんがオススメするのは、ノリを活かした楽しい“絵巻寿司”。野沢菜や人参、魚肉ソーセージなどの様々な具材を包み込んで、最後にノリで形を整えて切れば断面にかわいらしいお雛様が登場します。絵柄を想像しながら作る絵巻寿司は子供たちにも大人気!ひな祭りに試してみませんか?

■幻の浅草のり

■幻の浅草のり

ノリ作りの歴史は江戸時代まで遡ります。紙すきの技術を応用してすいて乾かすと板ノリの製法が発明されたのです。それを人が集まる浅草で売り出したところ大人気になり「アサクサノリ」と呼ばれるようになりました。しかし、今私たちが口にしているのは浅草のりではありません。築地場外の老舗乾物屋さんに聞くと、「実は今私たちが食べているのはスサビノリと言う品種なんです」と。三代目の中野克彦さんによれば、浅草のりは昭和30年代まで作られていたが環境の変化に弱いため湾岸開発によって絶滅。繁殖力の強いスサビノリに取って代わられて、今では手に入るのが難しい“幻のノリ”になってしまったと言うことです。浅草のりは、スサビノリと比べて目が粗くゴワゴワしていますが、香りが高く強い旨味が特徴です。そんな浅草のり、鹿児島の出水市(いずみし)というところで作られているそうです。

■幻の浅草のりを作る漁師夫婦

■幻の浅草のりを作る漁師夫婦

幻の浅草ノリが作られているのは、ノリ作りの南限として言われる鹿児島県出水市。漁師の島中さん夫婦の浅草のり作りは、八代海の浅瀬に立てた竿に網を張って種づけして育てる“支柱式”と呼ばれる養殖法。潮の満ち引きによって太陽光を十分に受け取ることで細胞が活性化し元気なノリが育つのです。寒い時期に海に入るノリ漁はとにかく重労働。お昼ご飯は、妻のさとよさんが早起きして作る浅草ノリで巻いたおにぎり。妻の愛情が強い味方です。

■浅草のりの家庭料理

■浅草のりの家庭料理

浅草のりは料理にしても美味しくいただけます。砂糖と醤油で味付けした溶き卵にノリを重ねて焼けば、ノリの香りがふわっと香る卵焼きに。そして、衣をつけてあげたノリの天ぷらは、ノリの旨みを存分に味わうことができます。孫の紬里(じゅり)ちゃんも浅草のりが大好物。味わい深い浅草のりが家族の絆です。

■浅草ノリ復活にかけた夫婦の物語

■浅草ノリ復活にかけた夫婦の物語

幻の浅草のり。実は、昭和50年代に出水市でも一度、途絶えていました。父の跡を継ぎ、スサビノリを養殖していた島中さん。しかし、子供の頃に食べた浅草のりの味が忘れられず、何とか復活させることはできないかと挑戦を始めたのです。しかし、それには並々ならぬ苦労がありました。スサビノリに比べて繁殖力が弱い浅草のりは、網を張る高さを変えたり、漁場を移してみても一向に成長しません。そんな生活が続いた2008年、島中さん達は新たな試みに挑戦しました。それが、種を植え付けたカキ殻を吊るす期間をいつもよりも長く置くこと。常識を破ったことで植え付けに成功し、育てあげることができたのです。浅草のり復活に挑戦して23年。その努力の軌跡に密着します!

■浅草のりに魅せられた兄弟が作る感謝の一皿

■浅草のりに魅せられた兄弟が作る感謝の一皿

島中さん夫婦が復活させた浅草のり。その味に魅せられた料理人兄弟がいます。それが鹿児島市内で和食の割烹を営む木宮兄弟。開店以来ずっと島中さん夫婦のノリを使っています。良質な浅草のりをいつも届けてくれる島中さん夫婦への感謝の気持ちを伝えたい。兄弟は初めて島中さん夫婦を店に招待して自分たちの料理を食べてもらうことにしました。兄の一成さんは和食担当で、弟の一樹(かずき)さんは寿司職人。それぞれが作る感謝の一皿は一体どんな料理になるのでしょうか?

取材先
制作担当

【ディレクター】鴨下 満(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)