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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第761回『紅ズワイガニ』

1月5日放送予定

■真っ赤な贅沢 紅ズワイガニ

■真っ赤な贅沢 紅ズワイガニ

新年あけましておめでとうございます。今回は、日本海に面した兵庫県・香住の紅ズワイガニです。香住は、赤い色がめでたい紅ズワイガニの関西地方唯一の産地です。漁師の奥さんたちに浜料理を見せていただきます。生きたカニは真水で絞めてからボイルします。そうしないと自傷行為で足が取れてしまうのです。溶き卵にほぐした身を加えて、ふわっと仕上がるように火を通して甘辛いあんをかければ、おかずにもツマミにもぴったりのカニ玉です。カニの茹で汁に昆布とカツオ出汁しょう油を加えて米を炊き、後から身も加えて混ぜれば、コク深いカニご飯。他にも、身をふんだんに使った、産地ならではの料理が登場します。

■全国でも唯一 “活”の味わい「香住ガニ」

■全国でも唯一 “活”の味わい「香住ガニ」

早朝の香住漁港。競り場には、水揚げされたばかりの紅ズワイガニがずらっと並びます。1000m以上の深海から水揚げされる紅ズワイガニは、水圧と温度の変化で弱ってしまうため、ほとんどは氷締めにしてあります。そんな一画に、なんと生きたまま競られているものがありました。生きているので価値が高く、刺身でも食べられるというのが絶対の強み。漁から活かして帰ることに情熱を傾けているのは、船長の福本好孝さんです。その鍵は、船に設置された特別な水槽にありました。いったい、どんな秘密が隠されているのでしょう。全国で唯一、“活”で出荷される紅ズワイガニは「香住ガニ」と名付けられ、特別なブランドになっています。その努力の裏にあった、漁師たちの強い想いとは?

■香住ガニを大阪へ! 若き仲卸の挑戦

■香住ガニを大阪へ! 若き仲卸の挑戦

香住ガニの競り場で目を光らせるのは、仲卸の北村晃一さん。大きさや活きの良さ、身質を吟味して競り落とします。北村さんは、水産加工業の老舗「北由商店」の5代目。家業を継いでまだ10年ですが、自分の代でさらに発展させたいという想いを持っています。この日、北村さんは香住ガニを丁寧に箱詰めして、冷蔵車に積み、どこかへ向かいます。車を走らせること、なんと3時間。到着したのは、食い倒れの町・大阪です。北村さん、香住ガニのおいしさを大阪でも味わってもらいたいと料理店を開いていたのです。「香住 北よし」で、産地直送だからこそ食べられる評判の料理を見せていただきます。水槽から取り出したばかりの香住ガニの足を切り離し、皮を剥いで氷水で締めれば、繊維がほぐれて花が咲いたように。“活”でなければ食べられない、香住ガニの刺身はプリプリの食感がたまりません。北村さんは休む間もなく、大阪の店でも接客を担当。夢中で香住ガニのおいしさを広めるために力を尽くしていますが、そこに至るまでには長い道のりがあったそうです。香住と大阪をつないで奮闘する、若き仲卸に密着します。

■香住と大阪をつなぐ恩返しの一皿

■香住と大阪をつなぐ恩返しの一皿

北村さんは大阪の店を回って、香住ガニの販路を広める努力もしています。この日訪れたのは、心斎橋で人気のステーキハウス。「心斎橋 肉ya!」の店長・藤田正哉さんは、なんと肉とカニを合わせた料理の開発者。北村さんの目利きに絶対の信頼を置いています。香住ガニと出会うきっかけを作ってくれた北村さんに、感謝の気持ちを伝える料理を振る舞いたいと考えていました。香住ガニが、最高級の和牛と融合して大変身。浪花の料理人が腕をふるう、恩返しの一皿とは?

取材先
制作担当

【ディレクター】鴨下 満(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)