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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第749回『アナゴ』

10月6日放送予定

■日本海の“大アナゴ”

■日本海の“大アナゴ”

豊かな日本海に面した島根県大田市。漁船が底引き網で狙うのは、“大アナゴ”です。大田沖では特に大きなアナゴが獲れると評判です。精がつく大アナゴは漁師たちのまかないにも大人気!肉厚のアナゴを厚めに切って湯通しして酢味噌で味わえば、簡単で美味しい湯引きに。醤油で煮込めばご飯と相性抜群の煮アナゴです。実は大田市は、全国でも珍しい夜の競り “晩市”が行われるところ。大アナゴもその日の内に競りがかけられます。獲れたてを素早く築地や大阪などの大都市へ運ぶ事ができるため、鮮度が良いと評判です。今回は大アナゴの魅力を多くの人に知ってもらおうと奮闘する地元の人達の思いに密着します。

■大田のアナゴを日本中へ広めたいと奮闘する人々

■大田のアナゴを日本中へ広めたいと奮闘する人々

大田は、世界遺産・石見銀山(いわみぎんざん)で知られる観光地。地魚料理が人気の宿の主人金子俊之さんは、アナゴを使った名物料理を考案しました。それが、“へか焼き”。へかと言う農具のスキに因んで作ったアナゴのすき焼きです。肉厚なアナゴの旨味で勝負するへか焼きは大評判!旨味をたっぷりと吸った煮汁に卵をとじれば、締めのご飯にぴったりです。そして、金子さんに負けじと奮闘するのは、鮮魚店と加工業を営む岡田明久さん。若い頃、仕事に疲れ果てた身体にエネルギーを与えてくれたアナゴに惚れ込んで、新商品を開発しました。「生の味わいに近いものを作ればより多くの人に知ってもらう機会が増えるはず」と考案したのが“生干物”。生の食感を残した干物…、一体どんな物なのでしょうか?

■話題の寿司屋が大田のアナゴに挑戦!

■話題の寿司屋が大田のアナゴに挑戦!

東京の料理人に使ってもらって、より多くの人に大田のアナゴの魅力を知ってもらおうと考えた岡田さんは、東京で生干しの試食販売する傍ら、著名料理人には新鮮なアナゴを届けました。その一つが若手注目株の寿司職人、岡田大介さんが切り盛りする店。以前から大田のアナゴに注目していたという岡田さん。一目見るなり、その大きさにびっくり!江戸前と同じ味付けで煮アナゴにして比べてみます。「大田のアナゴは身がやわらかい上に皮がしっかりしてプリプリ」と驚きました。そして、郷土寿司のすばらしさを伝える活動も行う岡田さんは、大田の祝い寿司“角寿司”に挑戦。大田のアナゴが豪華絢爛な寿司に変身します!

■中華の達人が挑む大田のアナゴ

■中華の達人が挑む大田のアナゴ

続いて岡田さんがアナゴを届けたのは中華の達人、脇屋友詞シェフのもと。脇屋さんは、「中華料理にぴったりの大きなアナゴですね」と満足そう。開いたアナゴを昆布を入れた塩水に漬け、一夜干しにして旨みを凝縮。それを焼きあげたら…。強力粉とほうれん草を練った生地を薄く延ばして焼く春餅を作ります。アナゴを薄い生地で巻けば、濃厚な旨味を堪能できる春餅包みに。さらに、上海の保存食の知恵を活かして干物にして春雨と煮込めば、アナゴの旨味がしみこんだ春雨煮込みに。「こんな良いアナゴが大田にあるとは知らなかった!」と大絶賛です。こうして大田のアナゴの可能性が広がっていきます。

■新たな名物作りへの挑戦

■新たな名物作りへの挑戦

舞台は再び、大田へ。岡田さんは新たな名物を作りたいと、アナゴを携えて料理旅館の金子さんのもとを訪れます。金子さんが知恵を絞ったのは、お土産にもなりそうなアナゴのちまき。また、イタリアンのスパゲティ・ペスカトーレをヒントにして、トマトソースを使った料理の試作に挑みます。大田のアナゴから生まれるイタリアン風の絶品料理!地元の人々の挑戦に目が離せません!

取材先
制作担当

【ディレクター】細村 舞衣(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)