第713回『江戸東京野菜』
1月13日放送
■三國シェフが挑む!「江戸東京野菜」
■三國シェフが挑む!「江戸東京野菜」
アイデア豊富なフレンチシェフ・三國清三さんが挑むシリーズ企画「東京地産地消スペシャル」。第4回は、現在48種類認定されている伝統野菜「江戸東京野菜」。三國さんは2020年の東京五輪に向けて、外国から訪ねてくる客を東京の野菜でもてなしたいと考えています。今回は、住宅街の中で守られてきた野菜の魅力に迫ります。
■住宅街の真ん中で育つ東京の伝統野菜
■住宅街の真ん中で育つ東京の伝統野菜
農家の渡戸章さんが作る“練馬大根”は、江戸時代から沢庵漬けとして重宝されてきました。そして、生を煮物にすれば、煮崩れせずに味が染み、トロッとした食感になります。「まるでフォアグラみたい」と三國さんは、大絶賛。大根菜とご飯を混ぜ合わせれば、昔ながらの味わいが楽しめます。「おかずがいらない!」とその美味しさが強く印象に残ったようです。
さらに、波田野惇さんが作るまるくて小さい“馬込三寸人参”は、香りがよくて甘いのが特徴です。「ずんぐり」した形に親近感を覚えた三國さん。ほのかな甘みと、爽やかな香りを変わり蕎麦で味わいます。三國さんは地元の料理からインスピレーションを受け、アイデアが沸いたようです。
■幻の野菜を発見!“三河島菜”
■幻の野菜を発見!“三河島菜”
江戸東京野菜を大切にする料理人がもう一人、東京食材が楽しめる「押上よしかつ」を営む佐藤勝彦さんです。訪ねたのは“三河島菜”の畑。実は江戸時代、参勤交代によって各地の大名の家来が、下屋敷や畑で郷里の野菜を栽培していました。その1つが三河から持ち込まれた“三河島菜”です。近代になって白菜に押され、一度は途絶えましたが、意外なことに仙台で発見されました。伊達藩が東京から持ち出し “仙台芭蕉菜”として食べていたのです。数奇な運命をたどり、再び東京で5年ほど前から栽培されています。“三河島菜”は、ハーブのような香りがたち、しっかり煮込んでもしゃきしゃきの食感が味わえ、甘味があって鍋にもぴったりです!
■めでたい紅白フレンチ
■めでたい紅白フレンチ
「江戸時代の人と同じ物を食べられるなんて、ロマンじゃないか!」と三國シェフ。この「江戸東京野菜」の魅力を世界にアピールしたいと、“練馬大根”の白と“馬込三寸人参”紅で、紅白のめでたいおもてなし料理を作ります。大根をメイン料理に仕立てるアイデアとは?ヒントになったのは、フォアグラのような味わいの煮物。それを、人参が美しく彩ります。野菜の旨味を存分に活かしきる紅白フレンチに!招待された農家の渡戸さんと波田野さんは、驚きを隠せません。
取材先
制作担当
【ディレクター】細村 舞衣(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)