第707回『サケ』
11月25日放送
■青森に恵みをもたらす秋の使者“サケ”
■青森に恵みをもたらす秋の使者“サケ”
日本でも指折りの好漁場、青森県八戸。この時期、地元の人が待ち望むご馳走といえばやっぱりこれ!秋の使者“サケ”です。しかし、いつもは大漁に沸くこの時期、今年は不漁が続いています。定置網の漁場に向かってみると…、いました!身にたっぷりと脂を蓄えたサケの大群です。久々の大漁に漁師の深川さんも大喜び。早速、漁師料理で仲間と喜びを分かち合います。熱々のご飯に焼鮭をほぐしたフレーク、漬けにしたサケの切り身、仕上げにたっぷりといくらをかければ贅沢なサケの親子丼。さらには豪快に鉄板でサケを焼き上げるちゃんちゃん焼き。甘辛い味噌が味の決めてです!サケは寒さを乗り切るまたとないご馳走。今回は、奥深い知恵が詰まったサケの味わい方に迫ります。
■半世紀以上愛される駅弁 八戸小唄寿司
■半世紀以上愛される駅弁 八戸小唄寿司
八戸はサケを使った名物に事欠きません。八戸駅の売店にサケを使った大人気の駅弁があります。それが“八戸小唄寿司”。サバと紅鮭の紅白で彩られたお祝いの席にもぴったりな駅弁です。創業当時から変わらない甘めの酢飯と酢でしめたサケとの塩梅が絶妙で、半世紀以上にわたって愛されてきました。でも、この弁当、実は昭和36年の発売当初はほとんど売れませんでした。そこで、当時の従業員達は一計を案じ、全国駅弁コンクールの出場に打ってでます。果たして、その秘策とは…。人気駅弁の誕生秘話に迫ります!
■頭を丸ごと食べ尽くす郷土料理の知恵
■頭を丸ごと食べ尽くす郷土料理の知恵
八戸には鮭を大切に味わってきた郷土の知恵があります。八戸市で店を切り盛りする貝吹慶子さんは、山間部出身。幼い頃、手に入るのは貴重な塩引きのサケでした。「昔は軒先に吊るして少しずつ削いで大切に食べた」と話します。母から受け継いだサケの食べ方は、なんと頭を丸ごと味わう料理!?まず鼻から取り出した軟骨は珍味「氷頭」。いくらと合わせて紅白を彩れば、正月には欠かせない「氷頭なます」に。コリコリとした食感が癖になる一品です。さらに、頭を骨ごと味わう、とっておきの料理とは?その驚きの調理法に目が離せません!
■遡上したサケで味わう、一石三鳥の新名物!
■遡上したサケで味わう、一石三鳥の新名物!
八戸にほど近い南部町では、古くから遡上してくるサケをやな場で捕まえ、冬の貴重な保存食「鮭とば」にして味わってきました。今年もサケが帰ってくるのを心待ちにしていた、農家の根市大樹さん。実はこの鮭とばとある物を使って新名物を作っています。そのある物とは、なんとリンゴの枝!?リンゴの産地でもある南部町で、大量に出る剪定した枝を利用できないかと考えたのです。「農家も助かって、地域の活性化にもなって、さらにそれがビジネスになれば」と話す、一石三鳥のアイデアとは?
■サケの伝統VSフレンチの技
■サケの伝統VSフレンチの技
東京で青森の郷土料理を現代風にアレンジするフレンチシェフの川口かずのりさん。以前から八戸のサケの生命力に注目していました。今回は、新メニュー開発の為、サケに合う食材を探しに現地にやってきました。ある特別な方法で作る食材があると聞いて向かったのは南郷地区。ここでは畑を焼き払って作物を育てる“焼畑農法”を行っています。しかし川口さんが見たかったのは、この焼畑から収穫した大豆で作った幻の調味料でした。サケの代表的な料理「ちゃんちゃん焼き」に欠かせないものらしいのですが…、一体、どんな新作料理ができるのでしょうか!?青森の食材の魅力が詰まった料理は必見です!
取材先
制作担当
【ディレクター】間宮 圭次郎(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)