第677回『しらす』
4月29日放送
■紀州のごちそう ぷりぷりのしらす
■紀州のごちそう ぷりぷりのしらす
豊かな海の幸が揚がる名産地、和歌山県・田辺市。週に一度、磯間の漁港に行列ができます。客のお目当ては、ぷりぷりの生しらす丼!毎週土曜日に開かれる漁協食堂では、朝一番、獲れたばかりの新鮮なしらすを使っています。漁師が日本一と胸を張る「磯間のしらす」。そのおいしさの秘密は、特別な漁法にあると言います。
■しらすを生きたまま!? 伝統の「小曳漁」
■しらすを生きたまま!? 伝統の「小曳漁」
朝6時。漁港から先陣を切って出港したのは、しらすの群れを探す船。操縦するのは、道畑朋浩さんです。魚群探知機で群れを発見すると、2艘の船が一気に網を投げ込んでいきます。「小曳」と呼ばれる、動力を使わない昔ながらの漁。網を漂わせ、2艘で円を描くように、しらすの群れを囲い込みます。40分かけて、人の力だけでゆっくり網をしぼったら、ここからが漁の真骨頂!しらすを生きたまま獲る、漁師の知恵とは?
■漁師町の母の味 豪快なしらす料理
■漁師町の母の味 豪快なしらす料理
漁協食堂を切り盛りする漁師の妻たちは、新たなメニューの開発にとりかかっていました。まずは、甘辛い出汁で豆腐とネギを煮て、生しらすをたっぷりと。しらすを出汁にする、漁師町ならではの素朴な煮物です。さらに、甘い玉ねぎと合わせて作るしらす料理が登場。ここでしか味わえない、新メニューの候補となるレシピが誕生します。
■地元・田辺で愛される しらすの味わい
■地元・田辺で愛される しらすの味わい
田辺の人々の生活に、しらすは欠かせない存在です。音楽をかけて町をゆくのは、移動販売車。買い物が不便なお年寄りたちに、しらすが飛ぶように売れていきます。さらに、田辺市の料理屋では、しらすを多彩に活かす丼ぶりが味わえます。ひじきの甘みを合わせた「田辺丼」に、鰹と爽やかな南高梅をあしらった「紀州しらす丼」。地元でも愛されるしらすの味わいが登場します。
■漁師の力仕事 「地曳網」に密着
■漁師の力仕事 「地曳網」に密着
和歌山県の美浜町では、珍しい伝統的なしらす漁が行われています。伝馬船で網をまき、1キロ以上沖合いに広げて手繰り寄せます。浜に網があがったら、総勢20人の漁師たちが力いっぱい引いていくのです。果たして、今日の収穫は?江戸時代から続く、豪快な地曳網に密着します。
■鮮度が命! 極上の「釜揚げしらす」
■鮮度が命! 極上の「釜揚げしらす」
地曳網漁のすぐあとに行われる競りに、加工業者の谷信子さんが買い付けに来ていました。すぐに加工場へ戻ると、すでに沸き立つ大きな釜が。しらすを水洗いして、一気に湯の中へ。茹でること2分で、名物の「釜揚げしらす」のできあがりです。谷さんは、釜揚げしらすを使ったアイデアレシピを、日々考案しています。溶いた卵に、しらすをたっぷり乗せて包みこめば、あっという間にオムレツに。さらに、ハレの日に欠かせない、地元ならではのごちそうとは?
■“メイドイン有田”伝統の「ちりめん山椒」
■“メイドイン有田”伝統の「ちりめん山椒」
醤油発祥の地と言われる、有田郡・湯浅町に、もう一つ、しらすの名産品があります。太陽光と風だけで、しらすを3時間天日干しすれば、旨味を閉じ込めた「ちりめん」のできあがり。それを、大釜にどっさり。“メイドイン有田”の「ちりめん山椒」作りに目が離せません。さらに、ちりめん山椒が、家庭でできるイタリアンに大変身!?いったい、どんな料理ができあがるのでしょう?
■シェフが腕をふるう 驚きのしらす料理
■シェフが腕をふるう 驚きのしらす料理
磯間の漁港で、しらす漁の帰りを待ち構えていたのは、シェフの高木賢治さん。丼ぶりに続く、しらすの名物を生み出そうと考えているのです。獲れたてを店に持ち帰り、早速、調理開始。生しらすが、タルタルステーキに!?シェフが腕をふるう、驚きのしらす料理が登場します!
取材先
制作担当
【ディレクター】橋村 知曉(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)