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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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第676回『東京しゃも』

4月22日放送

■現代によみがえる江戸の味「東京しゃも」

■現代によみがえる江戸の味「東京しゃも」

江戸時代から庶民の味として愛されてきた軍鶏の肉質を受け継ぐ「東京しゃも」。その特徴は肉質が程よく旨みが強いこと。日本橋・人形町にある鳥料理の老舗「玉ひで」の看板メニュー親子丼もこの東京しゃもの肉を使っています。さらに、もうひとつの名物「鳥すき」も東京しゃもが欠かせません。8代目店主・山田耕之亮さんが店の料理に使うようになったのには幼いころ思い悩んでいたある理由がきっかけでした。今回、現代に蘇る伝統の味「東京しゃも」の魅力に迫ります。

■東京しゃもの旨みを活かす焼き鳥

■東京しゃもの旨みを活かす焼き鳥

東京・両国の「鶏はな」店主の小田切広行さんは、修業時代に東京しゃもと出会い、その美味しさに衝撃を受けました。弾力のある肉質は焼き鳥にすると一層、歯ごたえが良くなり旨みも増すといいます。中でもおすすめの部位が、ハツ(心臓)の付け根の部分「心のこり」。脂分が多いため噛むほどにジューシーな脂があふれ出します。その東京しゃもをより美味しくいただく一工夫が昆布。モモやムネ、ササミを昆布で挟み一晩寝かせた「昆布締め」のおいしさとは!?

■極上スープの「軍鶏そば」

■極上スープの「軍鶏そば」

新たなラーメン激戦区として注目される東京・西荻窪。そこに2年前オープンし、早くもミシュランガイドに掲載されるほどの人気店になった「麺尊RAGE」。人気の秘密は東京しゃもを活かした極上スープにありました。店主の廣田圭亮さんは東京しゃものほか多くのブランド鶏を使ってスープ作りを試行錯誤。やがて驚くほどスッキリとしながらコク深い味わいのスープが完成。そんな廣田さんがスープ作りに東京しゃもを選んだ理由は意外な特技にあったのです!

■都心から1時間にある東京しゃもの故郷

■都心から1時間にある東京しゃもの故郷

東京・あきる野市の浅野養鶏場は常時4000羽を飼育している東京しゃもの故郷。生産者・浅野良仁さんは国産魚粉やトウモロコシを使った栄養豊富な餌がおいしさの秘密だといいます。しかし東京しゃもは闘争心の強い軍鶏の気質を受け継いでいる為、互いに攻撃しあう事もしばしば、育てるのに気を抜くことが出来ないそうです。そんな浅野さん一家にモモ肉を丸ごと使った蒸し焼きや通常では出荷されない貴重な東京しゃもの卵を使った生産者ならではの料理を披露していただきました。

■東京しゃも開発の物語

■東京しゃも開発の物語

東京しゃもは昭和59年に東京都が開発したブランド鶏。その開発に大きな役割を果たしたのが「玉ひで」店主・山田耕之亮さんの父・耕路さんでした。「軍鶏のおいしさを再現する新しい鶏を生み出したい」と願っていた耕路さんは息子の耕之亮さんと何度も青梅にある畜産研究所に通い、研究者たちとタッグを組んで東京しゃもを生み出したのです。今回、耕之亮さんは久しぶりに青梅の研究所を訪問。亡き父の歩んだ道のりをたどり伝統の味の復活に賭けた父の思いを再認識します。そして父への感謝の思いをこめて作る東京しゃもを活かした渾身の一品とは?

取材先
制作担当

【ディレクター】古屋 徹(ViViA)
【プロデューサー】鈴木 朗(ViViA)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)