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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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第671回『薬師丸ひろ子が行く“もてなし宿”の食材物語』

3月18日放送予定

■食の宝庫・小豆島のもてなし宿「島宿 真里」

■食の宝庫・小豆島のもてなし宿「島宿 真里」

食彩の王国、春のスペシャル!もてなし宿の食材物語の第2弾。番組のナレーションを務める薬師丸ひろ子が行く、今回の食材の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ小豆島。オリーブ、そうめん、醤油、佃煮、ごま油の5大産業を始めとする、豊かな食材の宝庫です。そんな島の中でとっておきの小豆島の食材を使った料理を味わえると評判の宿「島宿 真里」の主人、眞渡康之さんは都会のホテルや料亭などで本格的な和食を修業、妻のかよ子さんと共に母が営んでいた小さな民宿を受け継ぎました。「島ならではの味を探求し、客を喜ばせたい」。その一念で小豆島の食材を見つめ直し、塩漬けオリーブとオリーブオイルでいただく「オリーブご飯」や、一般には出回らない生揚げ醤油など4種類で味わう「醤油会席」など、数々の名物料理を生み出してきました。今回は、薬師丸ひろ子が宿の主人と共に直接、生産者に出会い、その美味しさの秘密に迫ります。

■オリーブ:栽培発祥の地で育まれる驚きの食材

■オリーブ:栽培発祥の地で育まれる驚きの食材

日本で最初にオリーブの栽培が始まった小豆島は、140軒以上もの農家が育てる全国有数の産地です。およそ110年前に日露戦争に勝利し、北方漁場を手に入れた日本。漁獲高が急増し、オリーブオイルで缶詰にすることを発案します。時の政府は地中海に気候が似ている小豆島を栽培の地に選び、根付いたのです。宿の主人・眞渡さんが懇意にしている高尾農園では、秋に立派な実を実らせるため、土作りや剪定作業で大忙し。そんな中、農園の髙尾さんがあるとっておきの物を見せてくれると聞き、やって来た二人。そこにあったのは民家の軒先に吊るされた袋の中で塩漬けにされた“干しオリーブ”なるもの。オリーブの旨味やコクが凝縮された食材です。それに合わせる食材を求め、眞渡さんが向かったのは石井正樹さんが世話をする牛舎。一見、普通の黒毛和牛ですが、一味違います。その秘密は与えているエサ。実はオリーブオイルを搾る時に出る残りの実を乾燥させて与えて育てています。その名は「オリーブ牛」。オリーブに含まれる旨味成分オレイン酸などの成分によって上質な肉に。眞渡さん、この二つの食材を合わせて、一体、どのような料理に仕立てるのでしょうか?

■海の幸:瀬戸内海が育む豊かな魚介

■海の幸:瀬戸内海が育む豊かな魚介

瀬戸内海に囲まれた小豆島で獲れる旬の魚介を見たいと、薬師丸さんが訪れたのは眞渡さんが毎日仕入れにやってくるという魚屋「魚伝」。さまざまな魚介が並ぶ中で、主人の伝宝健次郎さんが教えてくれたのは、島の名物“舌平目”。平べったい見た目から地元ではゲタの愛称で愛されている魚。淡泊な白身魚で煮つけにはピッタリ!店頭では、伝宝さんが考えた乾燥機を使って舌平目の一夜干しを作っています。そして、春の訪れを告げる桜鯛を使って、島の郷土料理をいただくことに!タイを丸ごと使い、醤油・酒・ザラメで味を調えた汁で煮ます。それに合わせるのは特産の素麺。郷土の味、鯛そうめんです。島の隠れた美味を発見します。

■醤油:400年の誇る歴史。そして大坂城との意外な関係とは?

■醤油:400年の誇る歴史。そして大坂城との意外な関係とは?

眞渡さんも愛用する醤油の蔵元・ヤマヒサの植松勝久さんを訪ねてみると、仕込みの真っ最中。原料の大豆は国産のもの。蒸したてをいただくと美味しい!実は、島宿 真里がある地区は「醤(ひしお)の郷」と呼ばれ、400年もの昔から醤油作りが盛んな地域。最盛期には400軒もの醤油蔵があったと言われ、今も、その伝統が息づいています。でも、なぜ小豆島で醤油作りが盛んになったのでしょう。その謎を解く鍵は島にある岩山にあるそうなのですが…そこに残された、岩に刻まれた刻印。なんと大坂城の石垣にも同じ刻印が!?果たして、どのようなつながりがあるのでしょうか?

■山の幸:土にこだわる農家自慢の野菜

■山の幸:土にこだわる農家自慢の野菜

平地が少ない小豆島では斜面を切り開き、田畑を作って野菜を育ててきました。眞渡さんも一目置く生産者・山脇ファームを訪ねます。にんじんや大根など、年間50種類ほどの野菜を育てている畑で、中でも自慢の野菜は、なんと、1mを超える立派な自然薯。そして、野性味あふれるゴボウなど、個性豊かな物ばかり。形は不ぞろいでも味はいいと太鼓判を押す山脇孝さん・啓子さん夫妻。その美味しさの秘密は、土にあるというのですが、どんな工夫をしているのでしょう?さらに、農家ならではの島に伝わる郷土料理“かきまぜ”作りに薬師丸ひろ子が挑戦します。味辛く煮付けた具材とご飯を別々に作って混ぜる、その豊かな味わいは?

■宿の主人 渾身の料理、そこに秘めた母との思い出

■宿の主人 渾身の料理、そこに秘めた母との思い出

島宿 真里の主人・眞渡さんによる渾身の料理。あらためて食材を見つめ直し、新たな食材、そして生産者と出会ったことによって生み出される料理とは?その中で眞渡さんが語った母との思い出の料理がありました。早くに父を亡くし、母の手一つで育てられた眞渡さん。民宿で一人忙しくする母がいつも作っておいてくれたのが、あの“かきまぜ”でした。その万感の想いを胸に、今、旬の食材を使って新たな料理に挑戦します。

取材先
制作担当

【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)