第656回『新米』
11月26日放送予定
■朱鷺が舞う佐渡島の新米で握る 佐渡前寿司

■朱鷺が舞う佐渡島の新米で握る 佐渡前寿司
豊かな自然に恵まれた新潟県佐渡市は、知る人ぞ知る米どころです。そんな佐渡で人気を集めているのは、多彩な魚介と新米を合わせた寿司!四方を海に囲まれ豊かな漁場を持つ島では、市場に鮮度抜群の魚介が水揚げされます。「新鮮な魚に合わせる米は、鮮度が大切」と言う長三郎鮨の主人・鶴間光男さんが使う米は、今年とれたばかりの玄米。この玄米を一体どうするのでしょう?丹精込めて作るシャリと合わせるのは、冬に向けて脂がのった寒ブリや、豊富な餌を食べて大きく育った貝。佐渡のとれとれの魚介を新米で握る寿司は、迫力満点です!今回は佐渡の島ごはんに欠かせない驚きの食材や、奥深い米文化に出会います。
■加茂湖の恵みを生かして作る絶品の新米

■加茂湖の恵みを生かして作る絶品の新米
島内最大の米の産地が、島の中央部に広がる国中平野。金山の労働者たちの食料を確保するため、米作りが始まりました。昼夜の寒暖差が大きく、海風で運ばれるミネラルを浴びて育つことで、甘みのある良質な米に育つのです。中でも評判の米を作る農家の相田忠明さんが作る米の美味しさの秘密は、水田脇にある、ドラム缶にありました。加茂湖から持ってきたあるものを入れることで、カルシウムやミネラル豊富な農業用水を作るのです。そして、目からウロコの農家料理を見せていただきます。使うのはなんと、精米する際に出る米ぬかです。この米ぬかの使い方に、農家のアイディアが光ります。新米に自家製の米味噌を合わせた、香ばしい焼きおにぎりは格別です。
■米の収穫祭の食卓~自給自足の島ごはん~

■米の収穫祭の食卓~自給自足の島ごはん~
古くから農業や漁業を中心として暮らしを営んできた佐渡では、今も自給自足の名残が残ります。夜も更けた海辺に、なにやら人影が…。松明の灯りを頼りに、夜岩場へ上がってくる貝を獲る“夜なり”という伝統的な漁をしているのは、大川集落に暮らす野口さん。集落で行われる米の収穫祭のために、食材を集めているのです。岩礁に生息するユニークな食材が、その名も“カメノテ”。身は濃厚なエビのような味で、新米との相性抜群です!集めた食材を持ち寄り、早速集落で新米を祝う料理作りにとりかかります。貝を合わせた島ごはんに、神に捧げるという意味をもつ、畑で収穫した「ささげ」で作った赤飯など…。佐渡ならではの島ごはんが登場します。
■庶民を支えた佐渡伝統的の米菓子

■庶民を支えた佐渡伝統的の米菓子
江戸幕府直轄の天領だった佐渡は厳しい税の徴収に苦しみ、白米はなかなか食べられない貴重な食材でした。そんな佐渡で庶民の食生活を支えたのが、欠けた米などのくず米を粉にひいて作った、米粉です。その米粉を使った滑らかで腹もちの良い「澤根だんご」は、金山のゴールドラッシュに沸いた時代に、金の運び手に大層喜ばれました。そして各家庭でも、貴重な米粉を工夫して、四季折々の伝統行事で大切に味わってきました。色とりどりの美しい“おこし型”は、佐渡で代々愛される伝統的な米菓子です。
■悲願の米作りへ! 集落の絆を深める琴浦祭

■悲願の米作りへ! 集落の絆を深める琴浦祭
金の積み出し港として栄えたのは、佐渡最南端の小木。水源が乏しかったことから稲作が難しく、魚や野菜を売って、米に換えてきました。「何とかして米を作りたい」と一念発起したのは、小木の琴浦集落。長い年月をかけて井戸を掘り続けますが、一向に水源にたどり着きません。そんな集落が辿り着いた秘策が。山奥に現れる長いトンネル…これは一体何でしょう?そんな琴浦では、晩秋に集落をあげての祭が行われます。集落で大切に食べ継がれる米と大量の砂糖で作る料理とは?
取材先
制作担当
【ディレクター】前夷 里枝(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】安田 裕史(テレビ朝日)





