第352回『ふ』
11月13日放送予定
■京都の生麩が東北の焼き麩へ大変身

■京都の生麩が東北の焼き麩へ大変身
「麩」の原料は小麦粉から取り出した「グルテン」です。これを加工して作る「麩」には「生麩」と「焼き麩」の2種類があります。江戸時代、すでに京の都で作られていた「生麩」の製造技術は、北前船に乗って各地へと伝わり、やがて東北では保存のきく「焼き麩」が多く作られるようになりました。肉も魚も毎日食べることのできなかった時代、山形の山間部で「焼き麩」は人々の大切な糧となっていたのです。低カロリーで植物性たんぱく質が豊富!「焼き麩」は、味噌汁はもちろん、すき焼きや寄せ鍋、おでんに入れると旨みのつまった汁をたっぷり吸ってプルプルの美味しさです!
■「六田麩」おばあちゃんの大切な麩

■「六田麩」おばあちゃんの大切な麩
最上川を河口から遡ること115キロ。山形県東根市の六田には昔から麩屋が集まる、通称「六田麩街道」と呼ばれる通りがあります。今も軒を連ねる6軒の店。
ここで作られているのが、まるでフランスパンのような姿の「六田麩」です。
地元ではこの麩を煮たり、焼いたり、揚げたりと、様々に工夫して食べていました。
古民家で田舎料理の店を営むおばあちゃんに、十八番の麩料理を教わります。
「郷土の味を子や孫の代まで伝えたい」おばあちゃんが思いをこめて作る、とっておきの「六田麩料理」は必見です!
■「岩船麩」まあるいふわふわ麩料理

■「岩船麩」まあるいふわふわ麩料理
こんなの見たことない!驚きの麩を、新潟県村上市の岩船町で発見!まあるい形の
「饅頭麩=岩船麩」です。両手にあまるほどの大きな丸い形に焼き上げる鉄板は、まるで巨大な「たこ焼き器」。それにしてもなぜ丸いのか?・・・「角をとって丸く収めれば幸せだからじゃないかしら?」、昔ながらのこの不思議な形に何の疑問も持たない地元の人たち。今も3軒の店が郷土の味「岩船麩」を作り続けています。
実は、江戸時代に日本中を旅した伊能忠敬もこの地を訪れた際に「岩船麩」を食べていました。果たしてどんな料理だったのか? 200年前の味がよみがえります!
取材先
制作担当
【ディレクター】吉井 みどり(ViViA)
【プロデューサー】加納 満 (ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)





