第320回『メバル』
4月3日放送予定
■磯にただよう哲学者

■磯にただよう哲学者
春告魚の代表格「メバル」は、江戸時代から鯛に匹敵する美味なる魚と愛されてきました。岩の割れ目や隙間がお宿。磯に潜ると、岩陰にふわふわ漂い、天を見上げて獲物が落ちてくるのをジッと待つメバルに出くわします。まるで考え事でもしているよう。「磯にただよう哲学者」と称える人もいます。
■春のメバルを食べんさい!

■春のメバルを食べんさい!
極上のメバルを求めてたどりついたのは、瀬戸内海に浮かぶアロハな島、周防大島(山口県)。かつて村上水軍が拠点をおき、栄華を誇った島です。瀬戸内海は、メバル釣りの聖地。漁師たちもメバルを狙います。大衆魚でありながら、今では貴重な高級魚となったメバル。島人は、祝いの席や御葬式でも欠かせない魚として愛してきました。
■産地特製!驚きのメバル料理

■産地特製!驚きのメバル料理
メバルは、皮を味わうべし。島ではハラワタを食べるのも鉄則!漁師たちは、硬いウロコや骨までも大切に食してきました。活きのよいメバルは、調理の過程で皮がパツーンと破けて身が弾けます。煮付けるとホロホロ崩れますが、『見た目より味が大事!』と島人は胸をはります。メバルを知り尽くした産地ならではのメバル料理をお楽しみに!
■ふるさとの味を守りたい!

■ふるさとの味を守りたい!
たくさんとれたメバルを保存する郷土料理もありました。麦味噌とメバルをあわせる「さつま(糂汰味噌)」は、島のおふくろの味。旅する巨人と称えられる民俗学者・宮本常一も周防大島の出身。その思い出を自慢気に書き残しています。でも、糂汰を知らない世代も増えました。『今の若い人は知らんじゃろ…』忘れられた郷土の味を受け継ぎたい!島の若い料理人たちが立ち上がりました。お寿司にバーガー、誰もが驚く周防大島丸かじり丼とは?
取材先
制作担当
【ディレクター】伊藤 浩子(ViViA)
【プロデューサー】加納 満(ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)





