食彩の王国 食彩の王国

毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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第232回『なす』

7月5日放送予定

■夏野菜の王様「ナス」

■夏野菜の王様「ナス」

初夏のナスは魅力がいっぱい。みずみずしく、身も柔らか。甘みがあり、油との相性も抜群。どんな調理法にも合う、夏野菜の王様です。とくに、水分の多いナスは、食べれば夏の火照った体を中から冷やしてくれます。
少なくとも1300年前から日本で栽培されてきたナスは、その種類も豊富。日本全国には200種類近くあるといわれています。色や形が様々なナスを、特徴に合わせて使いこなせば、料理のバリエーションも広がります。今回は「大阪」「京都」「奈良」の三都を旅し、古の都に根付く夏ナスの奥深い魅力をお届けします。

■漬物は天下一品 ~大阪・泉州「水ナス」

■漬物は天下一品 ~大阪・泉州「水ナス」

大阪府の南部・泉州地方には、漬物にしたら天下一品といわれる「水ナス」があります。2つに割り手で絞ると、果汁が滴るほど“みずみずしい”水ナス。生で食べれば、まるでフルーツのような味わいです。水ナスは「浅漬け」が有名。包丁で切ると金気が移ってしまうので、手で裂いて食べます。水ナスは非常に繊細な風味を持っているのです。漬物にしたら高級品として出回る水ナスですが、地元の農家では、贅沢にも他の料理に使います。半年以上漬け込んだ「深漬け」は、「じゃこごうこ」と呼ばれる郷土料理に。取材したご家庭では「2年漬け込んだ」水ナスが登場。はたして、どんな味なのか。また、水ナスで作る「家庭料理」も紹介。地元ならではの“意外な”使いまわしは、必見です。

■ナスの王者 ~京都・上賀茂「賀茂ナス」

■ナスの王者 ~京都・上賀茂「賀茂ナス」

京野菜、夏の代表は丸くて大きな「賀茂ナス」です。夏を迎え、はちきれんばかりの豊かな実りです。訪れたのは、京都・上賀茂の地で100年続く農家。こだわりの京野菜を育てています。その農家が作る野菜には、一流の料理人たちが惚れ込んでいます。ホテルの料理長や地元のシェフなど。その中で、今回は、京野菜を使ったイタリアンで話題の若きシェフに、賀茂ナスのオリジナル・メニューを作っていただきました。素材を生かすイタリアンの技で、伝統の賀茂ナスはどんな料理に変身するのでしょうか。さらに京都といえば、「精進料理」。長い伝統のなかで、京野菜を巧みに使いこなしてきました。決して絢爛豪華というわけではありません。素材を生かしきる誠実な料理です。料理研究家としても知られる禅寺の住職に、精進料理の奥深い技を見せていただきました。

■先人からの贈り物 ~奈良・葛城「大和のナス」

■先人からの贈り物 ~奈良・葛城「大和のナス」

平城京遷都1300年を迎えようとしている奈良。ナスの栽培も1300年前から。ともに長い歴史を歩んできました。そんな奈良には、ナスを使った色鮮やかな郷土料理があります。ナスをはじめ、自分の畑でとれた旬の野菜を使った「七色のお和え」。地元では盆の風習とともに、受け継がれてきました。元祖「地産地消」「スローフード」というべき郷土料理。それは、暑い夏を乗り切るための、先人たちからの贈り物でした。

取材先
制作担当

【ディレクター】森田 孝生(ViViA)
【プロデューサー】加納 満(ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)