第230回『からし』
6月21日放送
■からしは何から出来ている?
■からしは何から出来ている?
ツーンとくる強烈な辛さの「和がらし」に、酸味のきいたマイルドな辛さの「マスタード」。この「からし」は、いったい何から出来ているかご存知ですか?からしの正体、それは“からし菜の種”なのです。西洋では、なんと紀元前からからし菜の種を擂り潰し、調味料として食べられていました。一方日本では、奈良時代すでに伝わっていたからし。知られざる伝統のからし作りを公開します!知っているようで、誰も知らなかったからしの秘密を辿る物語の世界へ!
■以外!?な からし料理
■以外!?な からし料理
予想だにしない以外な組み合わせにも、からしの旨さは発揮されます!東京都八丈島、伝統の島寿司のしゃりに付けられる薬味は・・・からしです。わさびの育たない島の、ご馳走に使われたからし。「寿司にはからし!」と今でもからしは島とっておきの料理に欠かせません。
江戸っ子が愛した初鰹にもからし。江戸時代、鰹の美しい銀皮造りにもからしはなくてはならない薬味でした。抗菌作用が強く食中毒防止になる上、ツンとくる刺激は、粋で強情っぱりな江戸っ子にぴったりだったのです。
そして、明治時代。おでんをきっかけに、からしは新たな活躍の場を洋食料理で広げます。今ではからしが欠かせない庶民の味。当時ハイカラだったその料理とは?
■復活!古代マスタード
■復活!古代マスタード
からし菜は、地中海地方の原産です。古代ローマ料理のレシピにはマスタードソースの原型と考えられるものが残されていました。現在のマスタードとは、全く味も見た目も違う古代のソース。レシピを紐解き作る、古代ローマ マスタードレシピが復活します!和がらしとは全く違う味わいのマスタードはどうやって生まれたのか。その謎を解き明かします。
■からし作り 究極の技
■からし作り 究極の技
からし粉を使った伝統の和がらしの仕立て方がありました。強い辛みと風味豊かなからしの作り方は、方法も独特です。使うものはよく起こった炭。これを、固く溶いたからし粉に湯をはった壷へ入れるのです。見たこともない、伝承の技をお見せします。
誰も知らなかったからしの魅力。お楽しみ下さい。
今週のおすすめレシピ
今週のおすすめレシピ
【鰹の江戸造り からし添え】
鰹に添えるからしは、江戸っ子が好んだ粋な味わい。江戸と変わらぬ、粉から作る「和がらし」の仕立て方。
銀座 老舗料理店に教わった簡単プロの技で、驚くほど風味豊にツーンとくる手作りからしをお楽しみ下さい!
《材料》(4人分)
・ 粉がらし・・・大さじ2
・ お湯・・・①大さじ3 ②大さじ5
・ 鰹・・・適量(皮を湯引きにする)
《作り方》
1. 深さのある入れ物に粉がらし、お湯①を注ぎ、やや硬くなるまで力強く練る。
2. 1のからしに②の熱湯を注ぎ、15分程度置く。
3. お湯を捨て、使いやすい硬さになるまで勢い良く、力一杯練れば出来上がり。
使う直前に作れば、風味が最大限に。
アクの取れた手作りからしで味わう江戸造り。粋をお召し上がり下さい。
取材先
制作担当
【ディレクター】下髙呂 佳子(ViViA)
【プロデューサー】土橋 正道 那須 恭子(ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)