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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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第224回『よもぎ』

5月3日放送

■春、若葉の生命力

■春、若葉の生命力

野山を新緑が彩る季節。中でもひときわ個性的な芳香を放つのがよもぎです。端午の節句には、魔除けの為によもぎと菖蒲を軒先に飾ります。そんな不思議な魅力のあるよもぎ。
洗練された日本料理では、よもぎ麩やお浸しに。独特のアクと苦味があるよもぎ。下ごしらえにはアク抜きが欠かせません。しかし、そのアクと苦味こそがよもぎの個性!冬の眠った体を目覚めさせ、春を感じる最高の食材です。今回は、知られざるよもぎの魅力をお届けします。

■弘法大師の贈り物、伝説のよもぎ!

■弘法大師の贈り物、伝説のよもぎ!

よもぎと言えばやっぱり草餅。奈良県東吉野村では、新芽の季節によもぎをたっぷり摘んで手作りの草餅を作ります。餅粉と米粉をこね、茹でたよもぎを昔ながらの杵と臼で搗き込みます。もち米を蒸して搗くより手間のかかるこのよもぎ餅。柔らかな草餅を長く美味しく食べるための先人の知恵です。こうして作られた草餅には、家族の健康を願う気持ちが込められています。
実は、この土地のよもぎは「アクが少なく香りが良い」と評判です。この美味しいよもぎ、弘法大師との不思議な関係がありました。東吉野村に伝わる「よもぎ伝説」とは!?

■食べる薬、よもぎ

■食べる薬、よもぎ

よもぎは、沖縄料理でも特別な存在です。ビタミンAやカリウム、食物繊維が豊富に含まれ、体にとっても良いよもぎ。沖縄ではフーチバーと呼ばれ、郷土料理のフーチバージューシー(よもぎの炊き込みご飯)、天ぷらなど、毎日の食事でふんだんに使われます。東京亀戸の沖縄料理のお店の嵩島トミさんは、79歳。元気いっぱいで毎日キッチンに立ちます。その元気の秘訣はよもぎにあったのです!食卓に欠かせない、おばあの味です。

■世界に誇る日本のハーブ

■世界に誇る日本のハーブ

香り高いヨモギは、ハーブとしても大活躍。その魅力を引き出すのは、フランス料理のシェフ、森重正浩さん。野草(やそう)に並々ならぬ愛情を注ぐ森重さんは、アルプスのふもとでの修行時代に野生ハーブの魅力に目覚めました。今回は、息子と一緒に山でヨモギ摘み。親子共演のヨモギ料理で旬のメバルと合わせ、摘みたてよもぎの甘味と苦味を引き出します。そして、お店のキッチンで取り出したのは、なんと粘土!一体どんな料理になるのでしょうか?
春の元気を与えてくれる、野山の恵み、よもぎ。新緑の香りをお楽しみください!

取材先
制作担当

【ディレクター】井口 奈美(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道 那須 恭子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)