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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第215回『干し椎茸』

3月1日放送予定

■山の旨み・干し椎茸

■山の旨み・干し椎茸

日本料理の三大旨みと言えば、昆布にカツオ節、そしてもう一つが・・・山の宝・干し椎茸です。干し椎茸は、生椎茸にはない凝縮された旨みと豊かな香りを持っています。山の恵みである干し椎茸はどこか私たちを和ませてくれる味。日本の食卓でダシとして食材として大活躍しています。今回は山の旨みたっぷり、干し椎茸の歴史を紐解きます。

■中華食材・花菇

■中華食材・花菇

干し椎茸の生まれ故郷は中国。中国は干し椎茸だけでなくフカヒレにアワビなどなど、干した食材を昔から使いこなし独自の食文化を築いてきました。乾物はその保存性と価値からかつては貨幣の代わりとして使われ「乾貨(ガンファ)」と名付けられ大切にされてきました。干し椎茸の中でも特に珍重されているのが花菇(ファークウ)と呼ばれる肉厚の干し椎茸です。乾物文化・中華の技で最高の料理に仕上げます。

■道元と干し椎茸

■道元と干し椎茸

鎌倉時代、道元により開かれた曹洞宗。座禅はもちろん掃除や食事に至るまで生活の全てが重要な修行とされています。しかしこの教え、干し椎茸がきっかけだったのです。道元が中国に渡った時、干し椎茸を縁としてある一人の老僧と出会います。そして道元はその老僧のある一言で学問が中心であった修行を見つめなおし、今の教えと至るのです。果たして道元と老僧、そして干し椎茸が起こす物語とは?

■最高級の干し椎茸!?

■最高級の干し椎茸!?

干し椎茸の生産量日本一の大分県。昔から干し椎茸の生産が盛んに行われています。その品質も全国大会で40回以上の優勝を誇り日本随一の名産地です。そして大分県で作られる最上の品をなんと宮家へ献上していたのです。大分県が誇る最上の干し椎茸とは一体どのような干し椎茸なのでしょうか?

■昔ながらの乾燥法

■昔ながらの乾燥法

大分県で作られる大きな肉厚の椎茸。その椎茸を美味しい干し椎茸にするために一番重要なのが、しっかりとした乾燥です。椎茸の芯まで乾燥させることで保存が高まる上、歯ごたえ、旨み、香りと最高の干し椎茸が出来上がります。大分では昔ながらの薪を燃やした火力乾燥が行われています。手間隙が掛かるので今では数少なくなってしまいましたが、その手間を惜しまず作る干し椎茸は別格の味わいを持ちます。
山の豊かさと人の真心が作り出した干し椎茸。母の手料理をそっと支えてきた食材です。温もり感じる干し椎茸の物語、是非お楽しみ下さい。

取材先
制作担当

【ディレクター】下高呂 佳子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道 那須 恭子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)