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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第209回『大根』

1月19日放送予定

■冬 真っ白にのびる根

■冬 真っ白にのびる根

冬の大地にしっかりと根を張り成長する野菜、「大根」。漬ける・おろす・煮込む・焼く。どんな料理にも本領を発揮してくれる大根は旬真っ只中です。日本全国にある大根の種類は・・・なんと100以上!育った土地の文化や風土により味や食べられ方、形や色まで様々です。
それぞれの土地で地元の人々に愛され、守られてきた大根と郷土の味覚。残して行きたい「大根」の冬物語へご案内します。

■江戸の沢庵 練馬大根

■江戸の沢庵 練馬大根

江戸時代、一世を風靡した「練馬大根」は、一本2キロ、長さ1メートルを超える大きな大根です。大根一本を抜くにも一苦労・・しかし、この大きさだからこそ江戸の人々の胃袋を満たしてきました。肉質が緻密で水分が少ないことから“沢庵漬け”に適し、沢庵の味と共に練馬大根の名を広めます。練馬を代表した練馬大根は、今でも住宅街の一角で大切に守り続けられています。農家6代目 渡戸さんは、江戸時代と同じ方法で沢庵漬けを作っています。大根の干し方、漬け込み方には代々受け継いだ熟練の技が!沢庵のみならず、練馬の地で郷土料理に工夫を加えた店、練馬大根の葉にいたるまで全てを使ってつくる、特製うどんも必見です。

■白くない!?ガバイ 女山大根

■白くない!?ガバイ 女山大根

佐賀にはガバイ、すごい大根がありました!その名は「女山大根」。真っ白い大根のイメージを崩す驚きの大根です。200年以上も前から食べられていたこの女山大根の正体とは?彩り鮮やかなふるさとの味には、絶滅寸前だった大根復活に注いだガバイ想いがこもっていました。

■秋田 雪の中から燻製大根へ

■秋田 雪の中から燻製大根へ

雪深い、秋田の山奥 山内地方には今もなお、独特な冬の保存食が伝わっています。伝承の味を生む数少ない農家 平本さんは、秋田の漬物“いぶりがっこ”をその手で守り続けています。大根を木で燻してから、米糠に漬け込む伝統の製法は、雪に閉ざされた北国だからこそ生まれた独特の方法です。カンジキを履いて向かった畑には・・・80センチもの雪が積もっていました!!雪と共に暮らし守られた伝統の味、雪の中から生まれる自慢の味覚とは?

■江戸っ子が惚れた 亀戸大根

■江戸っ子が惚れた 亀戸大根

東京の地で静かに、江戸時代から種を伝えられた「亀戸大根」は、江戸っ子が粋に買い求めた春一番の野菜です。色白でなで肩。艶やかな女性の姿に見立てられた亀戸大根の姿は、現代に江戸情緒を伝えてくれます。そこには自然をよく知り、大根を知り、育て続ける農家と大根との特別ではない毎日の生活がありました。
日本全国で愛し愛された、大根とふるさと人々のどこか懐かしい暮らし。お楽しみ下さい!

今週のおすすめレシピ

今週のおすすめレシピ

【女山大根のイノシシ汁】
お手元の大根でお試し下さい!
冬の食卓を暖かくする大根汁。

《材料》(5人分)
・ 女山大根………300g(適量)
・ イノシシ肉………200g(豚肉でもおいしい!)
・ にんじん………50g
・ ごぼう…………300g
・ 里芋…………200g
・ こんにゃく…………半丁
・ 椎茸…………30g
・ 玉葱…………200g
・ 厚揚げ…………1丁
・ だし汁(昆布)…………6カップ
・ 味噌…………100g
・ 醤油…………10ml
・ 酒…………20ml
・ 小ネギ…………20g

女山大根の皮は薄くむき赤色を残して煮込めば
華やかな大根汁が出来上がります。

《作り方》
1. イノシシ肉は小さく切り、酒に浸し臭みを取っておく。
2. 女山大根、にんじん、ごぼうは大きめのそぎ切り、里芋、こんにゃく、椎茸は食べやすい大きさに切る。玉葱は千切りにする。
3. 熱した鍋に油をしき、1、2の材料を炒める。だし汁を加え、やわらかくなるまで煮込む。
4. 厚揚げは1~2cm角に切り、鍋に追加する。
5. 味噌、醤油、酒を入れて味を調え、最後に小口切りにした小ネギを加える。ひと煮立ちすれば出来上がり。
浮いてきたアクを丁寧に取って、お召しあがり下さい!

取材先
制作担当

【ディレクター】小山 清悟(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道 那須 恭子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)