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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第180回『太刀魚』

6月9日放送予定

■ピッカピカに光かがやく…刃金の魚!

■ピッカピカに光かがやく…刃金の魚!

全身が銀箔に包まれたギンギラギンの魚がいます。陽光に照らされるとキラキラ輝きます。細長くて平たいこの魚をみてニッポン人は、剣や刀を連想し「太刀魚」と呼んできました。海中をおどる銀の稲妻!今回は『太刀魚』の物語です。タチウオは、水深100~200メートルの陸棚に群棲します。ゆらゆら、ゆらゆら…。その姿は妖しくも美しく、見るものを圧倒します。背ビレを波打たせながら立ち泳ぎもします。立って泳ぐから『立ち魚』そう説く人もいます。

■脂したたる…とろける旨さ

■脂したたる…とろける旨さ

タチウオは、世界中の温暖な海域に広く生息し、日本では北海道より南の海で広く回遊しています。産卵期は、年2回。旬は≪夏≫と言われますが、1年中獲れるおいしい魚です。とれたてなら、皮のついた「銀皮造り」が人気。皮と身の間の脂が口の中でとろけます。クセのないやわらかな身は、しゃぶしゃぶ、焼き物、煮付け、蒸し物… 調理法は、和洋中に広がり無限大です。料理人の華麗な技をご紹介します。

■タチウオを愛する町・紀州有田へ!

■タチウオを愛する町・紀州有田へ!

和歌山県有田市は、タチウオの漁獲量日本一!港では、漁船から水揚げされた魚がリヤカーに載せられて競り場に引かれていきます。構内にビッシリ並ぶリヤカーの数は1000台以上!競りもリヤカー単位で行われます。いったいいつの頃から食されてきたのでしょうか?この地には、貴重な「太刀魚図」も残されていました。紀州の麒麟と称えられた徳川治貞公が描かせた作品。225年前のみずみずしい銀白の輝きがよみがえります。

■知られざる〝タチウオ伝説〟

■知られざる〝タチウオ伝説〟

真っ暗な海底からふわぁ~っと、妖しく浮かび上がるタチウオ。どこか儚げな寂しい横顔。牙をむきだして獲物をねらう恐ろしい表情。古来タチウオは数々の勇猛な武将の面影に重ねられ、語りつがれてきました。かつて戦に欠かすことのできなかった最もおそろしい殺傷力をもつ武器=太刀と重ねられ、幾多のタチウオ伝説が生まれました。太刀とタチウオにまつわる3つの物語をご紹介します。

■いのちを活かす!

■いのちを活かす!

タチウオを余すところなく生かしたニッポン人の知恵。それは食材だけに限りません。かつてタチウオの銀箔は珍重され、箔職人は「太刀箔」を集めてガラス玉にぬり、模造真珠がつくられました。タチウオの産地・大分では銀箔を剥いでから調理する独特の調理法が残されています。「せっかく生まれてきた命。
大小大きさはバラバラでも、最高の味に仕立て、おいしく食べられるよう心を尽くしたい。」タチウオに魂を込める料理人は、珠玉の味を創りだします。

今週のおすすめレシピ

今週のおすすめレシピ

【太刀魚のグリーンアスパラ巻き】
太刀魚ならではの逸品!
クルクル~っと巻いてみましょう!

≪材料(2人分)≫  
・太刀魚 半身(約30cm)…1本     
・グリーンアスパラ…3~4本
・天ぷら粉…適量
・塩 こしょう…少々
・油…適量
・塩…適量

≪作り方≫
(1) 太刀魚を3枚におろして、17~18cmぐらいに切り、塩こしょうをする。
(2) アスパラの皮をはぎ、塩少々を入れた湯で火が通るまで(1分)ゆがき、4等分する。
(3) 太刀魚の身を皮目を上にしアスパラを3~4本束ねて軸にして巻く。
(4) 天ぷら粉をつけ170℃の油で約10分揚げる。
(5) 揚げたものを半分に切り器に盛り付ける。

取材先
制作担当

【ディレクター】 伊藤 浩子(ViViA)
【プロデューサー】 加納 満 (ViViA)
【プロデューサー】 高階 秀之(テレビ朝日)