第164回『メヒカリ』
2月17日放送
■青い瞳のさかな!
■青い瞳のさかな!
ギョロッ…と、とび出た大きな目玉に、ヌメヌメした灰色のウロコ!身の丈たったの10数センチ。見ためはさえない魚ですが、食べると信じられないほど美味しい『幻の魚』がありました!深い海の底に棲んでいるのでなかなかお目にかかる機会もありません。知る人ぞ知る隠れた美味魚…。それが、今回の主人公『メヒカリ』です。「漁師が365日、毎日食べても飽きない」というすばらしいサカナです!メヒカリはアオメエソ属という魚の仲間です。
■365日、毎日食べても飽きない「メヒカリ」
■365日、毎日食べても飽きない「メヒカリ」
やわらかい白身に脂がのる2月が最も食べ頃!料亭や居酒屋はもちろん、イタリア料理、スペイン料理でも今、人気の食材。幅広い調理法が魅力です。ふんわりと揚がる「唐揚げ」は、骨やワタまで旨みを丸ごと味わえる逸品。サクッとした歯ごたえ、香ばしさ…いくら食べても飽きません。塩焼き、一夜干し、天ぷら、酒蒸し、甘露煮、南蛮漬け…。新鮮なら、刺身、寿司も極上です。しかし、かつてメヒカリは“厄介者”として粗末に扱われました。「カス、雑魚…」ひと山ナンボの捨て値同然で扱われた時代があったのです。なぜ一躍脚光をあび、高値で取引される高級魚へと変わったのでしょうか?メヒカリの運命を変えたルーツを探ります。
■荒海にもまれて37時間・・・
■荒海にもまれて37時間・・・
メヒカリは、黒潮にのり、太平洋側を北上しながらやってきます。黒潮と親潮のぶつかる福島県沖、常磐沖周辺は、おいしいメヒカリがとれることで知られています。漁獲は、沖合底引網漁法。海岸から50キロも離れた水深200m以下の海底に
ねらいを定めます。2時間引いたら、網あげ。漁は、ひたすらその繰り返しです。
漁師たちは潮の流れや水温の変化をみながら、網を打ちつづけます。冷たい潮風に打たれ、揺れる甲板でサカナの選別を夜通し行う漁師たち。懸命なその姿はあまりにも尊く、そして、海のいのちをいただくことの重さを考えずにはいられません。
37時間の漁に密着しました。
■雑魚じゃない!
■雑魚じゃない!
福島県いわき市は、漁業や水産加工業で栄えてきた街。メヒカリを「市の魚」のシンボルとして定め、一躍出世させたことでも知られています。『メヒカリは、カスなんかじゃない!カスにするも、食べるも、すべては人間の知恵次第…。』そこには、丹念に手間をかけ、サカナに愛情を注ぐ人々の姿がありました。
今週のおすすめレシピ
今週のおすすめレシピ
【メヒカリの唐揚げ】
手軽で簡単。骨も丸ごと食べられます。
あつあつを是非お試しください。
材料 メヒカリ
塩
コショウ
片栗粉
レモン
大根おろし
ポン酢
1. メヒカリは洗って水気をきっておく。
(メヒカリは凍ったままでも調理できます)
2. かるく塩、コショウをし、片栗粉をまぶす。
3. 170度の油で約5分間揚げる。
4. お好みでレモン、またはおろしポン酢を
そえる。
取材先
制作担当
【ディレクター】 伊藤 浩子(ViViA)
【プロデューサー】 加納 満(ViViA)
【プロデューサー】 高階 秀之(テレビ朝日)