第156回『水菜』
12月9日放送予定
★京都が育んだ冬の伝統野菜、水菜

★京都が育んだ冬の伝統野菜、水菜
秋が深まり寒さが厳しくなるころ、いっそう美味しくなる野菜があります。シャキシャキとした食感が魅力の水菜です。水菜は数少ない日本原産の野菜のひとつで学術名はブラシカ・ジャポニカ。江戸時代の書物にも京都での栽培の様子が記されており、長い間、京都周辺でしか栽培されていなかった、京都の伝統野菜です。その伝統野菜、水菜にとことんこだわる達人がいました。その達人が作り出す極上の料理とは…
★伝統を絶やさぬ心

★伝統を絶やさぬ心
京都の伝統野菜、水菜を作り続けている平岡さん。平岡さんの畑は鴨川の河川敷にあります。11月を過ぎると連日水菜の収穫で忙しくなります。繊細な水菜の収穫は一株一株手作業で行う大変な作業です。しかし、平岡さんの水菜栽培の本当のこだわりは自家採種です。父、祖父、曽祖父…と代々受け継がれてきた種を守り続けて、伝統を絶やさぬ努力をしています。
★大阪の食文化が生んだハリハリ鍋

★大阪の食文化が生んだハリハリ鍋
水菜を使った鍋といえば… ハリハリ鍋。クジラの肉と水菜を使ったその鍋は、水菜を食べたときの音、パリパリが転じてハリハリ鍋になったといいます。また、水菜のシャキシャキとした食感と、クジラの肉の独特のうまみは「鴨とネギ」と並び称されるほど、相性抜群。その伝統の味をご紹介します。
★広がる水菜の新しい可能性

★広がる水菜の新しい可能性
長い間水菜は京都周辺でしか栽培されていませんでした。しかし、平成13年、水菜を関東でも作ろうと立ち上がった人々がいました。茨城県にある旧北浦町農協の人たちです。様々な試行錯誤の末、ビニールハウスでの栽培という結論に達します。風に弱いという水菜の弱点をハウス栽培は見事に克服していました。また、地元の主婦たちは水菜の料理法として水菜サラダを提案。今まで生ではほとんど食べられていなかった水菜の新しい食べ方として定着しました。そしてその新しい水菜の波は色々な料理にも広がっています。東京・国分寺にあるイタリア料理店のシェフに水菜のとっておきのイタリアンを教えていただきました。
今週のおすすめレシピ

今週のおすすめレシピ
【水菜と油揚げの煮物】
アツアツはもちろん、冷めてもおいしいひと品です。
京都で昔から食べられてきたおばんざいを是非お試しください。
<材料(4人分)>
水菜・・・・1/2束
油揚げ・・・1枚
しょう油・・大さじ2/3
[煮汁]
だし汁・・・1/2カップ
酒・・・・・大さじ1/2
みりん・・・大さじ1/2
<作り方>
(1)水菜は4~5cmの長さにザク切りにします。
(2)油揚げは熱湯をかけて油抜きをし、10等分に切ります。
(3)煮汁を煮立てて油揚げを加え、弱火で5分ほど煮ます。
(4)そこへ水菜を加えてひと煮立ちさせます。しょう油を回し入れて完成です。
※ポイントはしょう油を最後に入れること。最初に入れると水菜の繊維が硬くなってしまいます。
取材先
制作担当
【ディレクター】原田 りえ(ViViA)
【プロデューサー】加納 満(ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)





