第79回 『セロリ』
4月30日放送予定
★香りが特徴のセロリ

★香りが特徴のセロリ
セロリの個性は何といってもその香りにあります。サラダにすればその食感も楽しめるし、香味野菜としてもセロリは大活躍。実は私達に馴染み深いハンバーグやコロッケ等の洋食にも、セロリは姿を隠して大活躍しているのです。一体どのように使われているのでしょう?
★「セロリは水で育てろ」

★「セロリは水で育てろ」
暑さと乾燥に弱いセロリは栽培場所が限られ静岡と長野がその2大産地。冬から春には温暖な静岡で、夏から冬には涼しい長野で収獲され、一年中新鮮なセロリが出回っています。獲れたてのセロリはたっぷりと水分を含んでおり、香りが強く甘味があります。セロリの産地・静岡県浜松市ではセロリの葉も料理に使われる等、新鮮なセロリの魅力が余す所なく利用されています。
★摩訶不思議なセロリの使われ方 -古代ギリシャ-

★摩訶不思議なセロリの使われ方 -古代ギリシャ-
ギリシャでは紀元前から野生のセロリが利用されてきました。しかしそれは食用としての使われ方ではなかったのです。セロリで作った冠を頭にのせると二日酔いが治る等、セロリの香りには不思議な力があると信じられていたのです。
★「ソースこそが料理の魂」 -フランス料理-

★「ソースこそが料理の魂」 -フランス料理-
セロリが野菜として栽培されるようになったのは17世紀、フランスでの事。香りが強すぎる原種のセロリに改良を重ね、料理に使うのに適したセロリが生まれました。その新しく生まれ変わったセロリがフランス料理の幅を広げたのです。シェフの腕前はソースで決まるといわれるフランス料理において、セロリが果たした役割は極めて重大でした。それは一体?
★「香りの薄いセロリはセロリではない」 -中国の芹菜(チンツァイ)-

★「香りの薄いセロリはセロリではない」 -中国の芹菜(チンツァイ)-
中国では今でもほぼ原種そのもので香りの強いセロリ・芹菜が食されています。五味五色五香という考えがあり、色と味そして香りのバランスが大事にされてきた中国では、あえて芹菜の香りをたたせる事でその魅力を存分に楽しんできたのです。また医食同源の中国では、セロリが持つ薬効について古くから知られていました。実は最近の研究で、セロリの香りには肝機能促進や解毒作用、食欲増進などの効果があると分かってきています。中国やギリシャで昔から何となく知られていたセロリの薬効が実証されつつあるのです。
★セロリの大躍進劇

★セロリの大躍進劇
豊臣秀吉の朝鮮出兵の折に日本に伝来したセロリ。実は当初その独特の強い香りが好まれず、一般に普及するのは伝来からおよそ300年経ってからの事です。文明開化と共に西洋の文化が取り入れられ、日本風の洋食が広まった事をきっかけにセロリの大躍進が始まったのです。コンソメスープやトマトソース、デミグラスソース等、隠れた主役としてセロリが果たす重要な役割とは?
セロリは今では主役としても活躍しています。野菜を中心とした創作料理を手掛けるお店で出されるセロリ料理。さて一体どんな料理が登場するのでしょうか?
取材先
制作担当
【ディレクター】椎葉百合子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋正道 吉岡陽代(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】高梨聞吉 高階秀之(テレビ朝日)





