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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第71回『レタス』

3月5日放送予定

★静岡の「春レタス」

★静岡の「春レタス」

3月、春レタスの収穫が始まります。春先に穫れるレタスは、時間をかけてゆっくり育つため、葉が厚くシャキッとした歯ざわりが特徴です。産地を変えながら一年中収穫のできるレタスですが、暑さに弱いため、春の温暖な気候で育ったレタスが一番おいしいそうです。

★様々な形のレタス

★様々な形のレタス

“レタス”と言えば、葉が丸く結球した玉レタスが日本では主流ですが、その他にも沢山の種類のレタスがあります。赤紫色で丸く結球しないサニーレタスや、長方形にゆるく結球したロメインレタスなど、同じレタスの仲間でも、姿形、味や食感は様々です。

★古代ローマのサラダ

★古代ローマのサラダ

古代ローマ時代に書かれたレシピには、レタスにビネガーやオリーブオイルをかけて食べる調理法が残されており、このレシピは、ドレッシングをかけて食べるサラダの最古の記述と考えられています。また古代ローマでは、レタスを胃腸薬としても用いました。ハチミツや生姜などのスパイスと共にすり潰したものを、スプーンの半分ほど食べて、消化不良や胃の炎症を押さえたそうです。

★中国の「茎レタス」

★中国の「茎レタス」

東洋へは、5世紀には既に中国へ伝わっていました。中国で食べられているレタスは、玉レタスとは姿の全く異なる茎レタスです。生野菜を食べる習慣のない中国では、火を通しても歯ごたえの残る茎が、葉より好まれました。茎レタスは、独特のコリコリとした歯ごたえを生かして、炒め物や和え物に使われています。

★韓国の「サンチュ」

★韓国の「サンチュ」

隣の国、韓国で食べられているレタスは、日本では焼肉を包んで食べる葉としておなじみの「サンチュ」です。韓国では、元々包んで食べることが縁起のいいことと考えられ、韓国の代表的な食文化の一つとなっています。この食べ方は、サンチュなどの広い葉で麦飯を包み、味噌で味付けをするというものですが、時代と共に食べ方のバリエーションが増えて豪華になっていきました。現在では、つける味噌や、麦飯と一緒に包む肉や魚を何種類も並べ、包む具材の取り合わせを楽しむようになりました。

★山口の郷土料理「ちしゃなます」

★山口の郷土料理「ちしゃなます」

8世紀頃、韓国と同じく、中国から、日本へレタスが伝わりました。日本では「ちしゃ」や「ちさ」と呼ばれ、なますや煮物にして食べられていました。奈良時代から伝わり、日本各地で栽培されていた「ちしゃ」ですが、戦後普及した西洋野菜に押され、現在ではその姿を見かけなくなりました。しかし山口で、昨年から「ちしゃ」の栽培が再び開始されたのです。日本古来のレタス「ちしゃ」とは、いったいどのようなものなのでしょうか!?

取材先
制作担当

【ディレクター】下高呂佳子 (テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋正道 吉岡陽代(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】高梨聞吉(テレビ朝日)