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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第58回『かぼちゃ』

11月27日放送予定

アメリカ大陸原産のかぼちゃ、日本では1541年に大分県に漂着したポルトガル船が大名の大友宗麟にかぼちゃを献上したのが最初と言われている。この時にカンボジアから持ってきたので、カンボジアが訛ってかぼちゃと呼ぶようになった。

江戸時代の半ば以降、冬至信仰が盛んになると、冬至粥や冬至コンニャク、冬至かぼちゃが盛んに食べられるようになった。冬至は陰から陽に代わる時期で、万物の生命力が最も低下するといわれ、栄養価の高いものを食べるという趣旨から、各地で盛んにカボチャが食べられた。これは緑黄色野菜の少ない冬に、ビタミンを補給しようとした昔の人の知恵であった。事実、カボチャの性は温で、体を温める作用が強いだけでなく、豊富なビタミンAが粘膜を丈夫にし、風邪への抵抗力をつけるといわれている。

西洋ではハロウィンの日、日本では冬至と、特別な日に食べられるかぼちゃの秘密を探る。

<かぼちゃを奉納する寺>

<かぼちゃを奉納する寺>

愛知県のかぼちゃ寺で祀られている弘法大師は通称カボチャ大師として古くから親しまれている。冬至のころ参詣するとソウメンカボチャ入りのぜんざいで接待してくれる。このかぼちゃは、湯がくとソウメンのように細長くほぐれてくるため、それに長寿の願いが込められている。

<鹿ケ谷かぼちゃ>

<鹿ケ谷かぼちゃ>

日本に伝来した当初のかぼちゃの姿を今に伝える鹿ケ谷かぼちゃ。江戸時代、東北旅行の土産に持ち帰られた菊かぼちゃが栽培されるうち、突然変異で今の形になったという。明治時代中頃は、京都で食べられるかぼちゃのほとんどが鹿ヶ谷かぼちゃで、このフシギな形のかぼちゃを仏前に供えたり、魔除けにも使ったという。

<かぼちゃ料理あれこれ>

<かぼちゃ料理あれこれ>

岩手のかぼちゃはっと、長野のとなりしらず、山梨のほうとうなど各地の郷土料理、コロッケやキッシュ、パンプキンパイ等、西洋でも親しまれる様々なかぼちゃ料理を紹介する。

取材先
制作担当

【プロデューサー】土橋正道(テレビマンユニオン)
【ディレクター】椎葉百合子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】佐藤彰(テレビ朝日)