“水の中でも音は聞こえるの?”
水中では、特殊に開発されたスピーカーを通じて、陸上より鮮明な音を聞くことができます。


“どうして鼻に栓をしているの?”
シンクロは、ただ泳ぐだけでなく水中で回転や逆立ちなどの動作が多くあるため、ノーズクリップ(鼻栓)をつけて、水中での頭や鼻の痛みを防ぎます。チーム競技などでは、他の選手との接触により、ノーズクリップがはずされることもあり、いつも予備のノーズクリップを水着のなかにはさんで泳いでいます。02年W杯、03、05年世界選手権のソロを制したフランスのデデューは、幼少の頃からの鍛錬で、鼻栓をしないで競技を行うことができる選手として有名です。


“髪の毛はどうやって固めるの?”
ルーティン競技では頭髪の制約はありません。固めかたは、市販のゼラチンに熱湯をほんの少量加えて素早く溶いてややかための液状にし、まとめておいた髪の毛の表面にしっかりとぬりつけ、目の細かいクシで毛並みを揃えてゆきます。固めた髪にルーティン演技にコーディネイトした美しい髪飾りをつけますが、どれほど素晴らしい髪飾りをつけても審判員の採点が影響されることはありません。


“採点方法は?”
テクニカルルーティン(TR)、フリールーティン(FR)ともに10名の審判員によって、0.1併用の10点満点で採点されます。テクニカルルーティンでは、はじめにストロークや規定要素がどのくらいきちんとできているか(完遂度=エクスキューションEX)、つぎにそれ以外の同調性や難易度、演技構成(オーバーオールインプレッションOI)が5名づつの審判員により採点されます。フリールーティンは完遂度、難易度、同調性などの技術点(テクニカルメリットTM)と構成や音楽の使い方、プレゼンテーションなどの芸術点(アーティスティックインプレッションAI)の2回採点が行われ順位が決定します。7点以上の成績がとれるようであれば、一人前のシンクロ選手といえるでしょう。


“陸上で踊ってもいいの?”
今年からルールが改正され、定められたスタート地点から静止するまでのウォークオンにかかる時間が30秒を超えると減点になります。10秒以内であれば、踊ってもかまいません。また、陸上の競技なしで水中からの演技スタートもOKです。飛び込み方法に規定はありません。

情報提供:日刊スポーツ新聞社