“シンクロは男子のスポーツ?”
記録に残るシンクロナイズドスイミングの最も古いイベントは1892年にイギリスで行われました。当時は男子のスポーツで「スタントスイミング」と呼ばれていました。
“発祥地はヨーロッパ”
ヨーロッパには、イギリスの「スタントスイミング」、ドイツの「アーティスティックスイミング」と呼ばれる浮き身と泳ぎの組み合わせの群泳が1900年代の初めからあり、これがシンクロの基礎と呼ばれています。
“シンクロナイズドスイミングの名称はアメリカで”
その後、カナダからアメリカに渡り「ウォーターバレー」とよばれ、1934年のシカゴ万博で「シンクロナイズドスイミング」と名付けられました。
“競技スポーツは1946年から”
音楽との同調性、泳者との同調性を主体に競技化されたシンクロは1946年にデュエット、チームの初の全米選手権が行われ、1950年にはソロ競技も加わりました。
“日本初登場は昭和29年(1954年)”
在日米軍の慰問のために来日したアメリカチームが東京の神宮プールで公開競技を行ったのがはじめで、これが日本のシンクロのスタートでした。
“日本の群泳の歴史”
音楽に古式泳法を合わせた群泳は日本でも古くから行われており、シンクロの下地はありました。本格的なスタートは昭和31年(1956年)のアメリカチームと交歓競技会で、翌年の昭和32年(1957年)には正式にシンクロ委員会が発足し、第一回の日本選手権を開催しました。
“第一回世界選手権は1973年”
国際水泳連盟(FINA)は1956年のメルボルン総会でシンクロを公式種目として承認し、1973年にベオグラード(ユーゴスラビア)でおこなわれ、ソロ、デュエット、チームの3種目でアメリカ、カナダに次いで第3位の成績を収めそれ以後、常に世界のトップクラスの位置を占めています。
“オリンピックとシンクロ”
1984年の第23回ロサンゼルス大会より、ソロ、デュエット競技が正式種目となり、1996年の第26回のアトランタ五輪では、競技種目がチームのみとなりましたが、2000年のシドニー五輪では、デュエットが復活し、デュエット、チームが競技種目となりました。
“オリンピック・国際大会での日本シンクロ陣”
正式種目となった1984年ロサンゼルス五輪のソロ、デュエット両種目の銅のメダルを皮切りに、88年のソウル、92年のバルセロナと3大会続いて両種目で3位の座を連取、96年のアトランタでもチーム種目で銅メダルを見事獲得しました。2000年のシドニー五輪ではデュエット・チーム両競技で史上初の銀メダルを獲得しました。日本の悲願だった大舞台での金メダルは、01年に福岡で開催された第9回世界選手権。立花美哉、武田美保組がデュエットで優勝しました。04年のアテネ五輪では、デュエット、チームの両競技では惜しくも銀メダル。05年のモントリオール世界選手権では、新生ナショナルチームが銀、新エースの鈴木絵美子、原田早穂組が銅で日本の底力を見せつけました。