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#73 宇宙への「慣れ」
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私が生まれた昭和44年(1969年)最大の出来事がアポロ11号による人類初の月面着陸だった。
「地球は青かった」という言葉を残したガガーリンが人類で初めて宇宙に言ったのが1961年。
つまり人間が宇宙空間への夢を現実にしてから30、40年の歳月が経っているのだ。
皆さんはこの3,40年の時間をどう考えるか?私は「わずか40年」と思う。
裏を返せば、この40年という短い時間で人類は信じられない進化を遂げ、宇宙という想像もつかない世界への進出を成し遂げた。でも考えてみると、地球が誕生して46億年も経つのだ。
その46億年のうちの「わずか40年」で一気に宇宙が手の届くところまできてしまったのである。
宇宙への夢には国家の威信や莫大な資金、それに想像を絶する量のマンパワーが注がれている。1年でも早く、いや1日でも早く結果を出さないと、成果を挙げないと、という見えないプレッシャーがのしかかる中、悲劇が起きた。
打ち上げ時に機体の一部が剥がれたことをある意味「許容範囲」と判断したようであるが、はたしてこれが「人類初の」という冠計画だったら・・・1枚の剥がれも危険につながる可能性を最優先したであろう。
打ち上げから2分以内に飛行中止の指令が出ればシャトルは自力で引き返すことができた。しかし、宇宙に出てしまうとトラブルの発見・修復は不可能になる。
40年で人間の「慣れ」がでてきてしまったのか。今一度ガガーリンの時代に気持ちを戻す必要があるのかなと感じた。
宇宙の星となった7人の飛行士の夢を無にしないためにも。素人ながらこのように思う。
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