|
#71 横綱が最後に見せた”優しさ”
|
「人間って、ないものねだりな生き物なんだなぁ」と実感した。
貴乃花の引退。
20日の引退会見を見て、貴乃花の表情、言葉、肌の具合などを見て、「寂しさ」を感じた。もう彼の美しい雲竜型土俵入りは見られないのか。
いなくなってみて初めて貴乃花の凄さに気が付く。なんだろう、この空虚な感覚は。これが横綱の存在感と国技である大相撲ということなのか。
貴乃花の会見で一番印象に残った場面がある。
「ケガがなければ負けた二番には勝っていたと思うか」という問いに、「負けていたと思う」とキッパリと言った。
横綱のあの言葉に誰よりも心打たれたのは横綱を破った出島と安美錦の2人だろう。横綱のあの一言で心が開放されたのではないか?2人には今後の大きな自信となるだろう。
去り際に後輩たちへの優しさを忘れない。そんな貴乃花の育てる力士の晴れ姿を楽しみにしよう。
|
|