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#470(2012.8.18 OA)

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本当に初めて思った。ツヨポンが準レギュラーで良かった。

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映画『あなたへ』公開直前!!
草なぎ剛さんをお迎えして、映画俳優・高倉健さんの伝説に迫る!!
そして事件が…!!

準レギュラーの草なぎ剛さんが久しぶりに登場したスマステーション。特集は、『ビートたけし・志村けん・松田優作が見た映画俳優・高倉健伝説』です。
高倉健さんのスクリーンデビューは1956年。その人気を確固たるものとしたのは、『昭和残侠伝』(1965年公開)シリーズに代表される任侠映画の数々でした。また、『幸福の黄色いハンカチ』(1977年)や『鉄道員』(1999年)など、4つの作品で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するという偉業も成し遂げています。その活躍は国内に留まらず、ハリウッド映画『ブラック・レイン』などに出演し、世界からも称賛を受けているのです。番組では、そんな健さんの素顔を、共演経験があるたけしさん、志村けんさん、武田鉄矢さんらが語ってくれました。
8月25日に公開される映画『あなたへ』は、亡き妻の遺言に従い、富山から妻の故郷である長崎まで1200kmの旅に出るひとりの男の姿を描いた、高倉健さんの最新主演作です。この映画で、田中裕子さん、佐藤浩市さん、綾瀬はるかさん、大滝秀治さん、岡村隆史さん、ビートたけしさんらとともに、健さんとの共演を果たした我らが草なぎさん。「一緒に朝食を食べたんですけど、緊張して、もう何を食べているのかわからなかったです。映画を見ているような感じでした」と、草なぎさんが共演時のエピソードを話している最中、スマステの歴史に残る大事件が起きました。何と、健さんご本人がスタジオに登場したのです!! 何も知らされていなかったため、あ然としている草なぎさんを尻目に、「『TVタックル』のスタジオに行きたいんだけど…」と、手にしたメモを香取編集長に見せながら登場するというジョークを見せてくれた健さん。生放送の番組出演は今回が初めてという健さんは「裏で見ていたんですけど、そんなに持ち上げられても…」と言いながら、有名衣料品チェーンに初めて行ってトレーナーの上下を買った話などを披露してくれました。健さんを迎えた香取編集長&草なぎさんがそのときどんな心境だったかは、是非『編集後記』と『ゲストトーク』でチェックしてください!
さて、次週8月25日の放送は、未公開シーンもたっぷりの『トークセレクション』をお送りします。お楽しみに!!

8月25日に公開される、映画『あなたへ』。亡き妻、洋子の遺言に従い、富山から妻の故郷・長崎まで1200キロの旅に出るひとりの男を描いたこの作品。主演は高倉健さんです。今回の映画でなんと205本目の出演となる81歳の高倉さん。半世紀以上に渡り、日本映画界をリードしてきた高倉さんとはどんな人物なのでしょうか? 共演を果たした人たちが知るその真相をご紹介します。


SmaSTATION!!特別企画
ビートたけし・志村けん・松田優作が見た
映画俳優・高倉健伝説


今までに205本の映画に出演した高倉健さん。まず、その輝かしい映画人生を振り返ってみましょう。高倉さんのスクリーンデビューは、1956年。その人気を確固たるものとしたのが、『昭和残侠伝』(1965年公開)シリーズに代表される任侠映画の数々です。高倉健さんは1964年から70年までの7年間で任侠シリーズなど、なんと70本もの映画に出演。年平均10本もの作品に出演を果たしたことになるのです。そんな高倉さんが任侠映画のイメージを脱したのが、大ヒット映画『幸福の黄色いハンカチ』(1977年公開)です。そして、1999年には『鉄道員』で妻と娘を亡くした駅員を好演、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しています。高倉さんはこれまでにこの最優秀主演男優賞を4度受賞していますが、これは高倉さんだけが成し遂げている偉業なのです。そしてその活躍は国内に留まらず、1989年にはハリウッド映画『ブラック・レイン』に出演、世界からも称賛を受けました。

それでは、そんな高倉さんの数々の伝説をご紹介しましょう!


◆ビートたけしさんが語る高倉健伝説
その1「まさかのお出迎え」

雪の中でね、深夜に着いたのかな。雪がワーワー降ってて、ドア開いたらね、20何年前だけど、花束を持って健さんが立ってたの。驚いちゃってさ。「高倉です」とか言って「今回はありがとうございました」って花もらっちゃって。花もらったのはいいけど、どうしよう、どうしようと思ってオロオロオロオロして旅館まで行っちゃったんだけど(笑)。

1985年に公開された、高倉健さん主演映画『夜叉』で高倉さんと初共演を果たしたビートたけしさん。そして今回の映画『あなたへ』でも・・・。

今回は駅じゃなくてね、駅前の俺のバン(車)に乗るときにサッときて挨拶しようと(健さんが)思ってたらしいのね。「たけちゃん」っていう風に声をかけられたの。「地元の危ない人が来た」と思ってすごい早足で知らんぷりしてカギを閉めようと思ったら「俺だよ、俺、高倉だよ」って。「あ、すいませんでした!地元の危ない人かと思って」と言ったら、「やめてよ、そういう事言うの」って言われた(笑)。



その2「気遣いの人」

『夜叉』の時に全部で7、80人の宴会があって、そこの女将さんが俺と健さんと田中邦衛さんたち辺りの席だけにフグを出して「食べて下さい お店からです」って言ったの。健さんがふっと辺りを見て「あの、これはここだけですか?」「みんなにも同じもの出してください」「そうじゃないと食べづらいんですよ」って。女将さんは「失礼しました」って下げちゃうんだけど、しばらくしてフグがみんなに出たの。よくあんなに(フグを)揃えたなと思って板前に聞いたら「半分カワハギです」って。「うまい、うまい」って誰も気づいていなかった(笑)。高倉健がいかにすごいかって言うと、みんながロケしている時に絶対椅子には座らないし、雪がすごいシーンでたき火があるのにそれに当たらない。「みなさんが働いているのにそんな事できない」って。この間、久々に『あなたへ』っていうので会ってロケ地で椅子出したら健さんまた座んないから「健さん座ってくださいよ」って言ったら、「何言ってるんだ。たけちゃんが『夜叉』の時にあんな事言うから、あれ以来俺はロケ現場で座れなくなっちゃったんだよ」って(笑)。

そんな高倉健さんに周囲のスタッフ・キャストも気を遣うため、『夜叉』の撮影中にはこんな出来事も・・・。

夜に電話かかってきて健さんが「たけちゃん遊びに来ないか?」「俺はコーヒーしか飲まないけど、酒も用意してあるよ」って言うから喜んで行っちゃって、店に入ったら健さんがそこに座っているわけ。それで「さて、酒飲もうかな」って飲んで、ひっくり返ったりなんかしてパッと見たら、小林稔侍さんとか田中邦衛さんとか正座してるの。鬼のような顔して田中邦衛さんが睨んでいるわけ。「どうしようかなこれ・・・」と思って反転して「酔っぱらったので帰ります」とか言って急いで帰っちゃった。驚いちゃった(笑)。



その3「意外と笑い話好き」

「たけちゃん、この間こんな事あってさ」って言って話してくれたのは、銀座に車停めてたらベロベロの酔っ払いが後ろの座席開けてパッと乗って「渋谷まで行ってくれ」って。「私の車です」とか言うんだけどしょうがないから渋谷まで送ったら「運賃いくらだ?」って言う。「俺の車だけど」って言ったら「え〜! わぁ高倉健だ!」って真っ青の顔して(車から)出て行った。「あの人は未だに悪夢だと思ってるんじゃないかな」って(笑)。

「あなたにとって高倉健とは?」

長嶋さんや王さん、金田さんとかプロ野球のスターは、スターたる時代に生まれた時代に活躍したよね。今はメジャーっていうのがあって、イチローは一番良い舞台がメジャーに揃っていたりする。だから、今のプロ野球選手って一番のステージがないんだね。かわいそうにね、メジャーっていうのがあっちゃったから。石原裕次郎さんとか美空ひばりさんも一番活躍して、みんなから「ワー」と言われるステージがあってその時代に生きた人たちだよね。健さんは今、高倉健がスターであり得る場所にまだいるんだよ。時代もまだそうなのだから、いいなぁと思いますよ。



◆志村けんさんが語る高倉健伝説

僕が聞いたところではですね、本(原作)の中には僕の役はないんですけども、高倉健さんが僕をキャスティングしたいという話を聞いて、私はもうふたつ返事で「はい」って返事しましたけどね。小さいころから見てる銀幕の大スターですからね。もし、一緒の映像に出られるんだったらこんな夢のような話ないですから。

志村さんがふたつ返事で出演を決めたというのは、1999年公開の『鉄道員』。閉山のウサ晴らしから酒を飲み乱闘する、男気溢れる炭鉱労働者役を見事に演じました。その作品のメインのロケ地となった北海道に志村さんが入る前日に、こんなことがあったそうです。



その1「前日、留守電に・・・」

スタジオで本番が終わって楽屋に帰ったら留守電が入ってまして「あれ?誰だろう」と思って聞いてみたら、「弟子入り志願の高倉健ですけども、こちら寒いですから明日は気を付けてきてください」って入っていたんですね。そこまで優しくしてくれるんですよね。僕たぶん、緊張してどうするのかがわからないので、映画に出るのも初めてでしたから。そういうところの気遣いがすごく嬉しかったですね。(撮影現場に到着し)楽屋に入ったら、高倉健さんは「乙松」って役なんですけども、花がざっと置いてあって「なんなりとおっしゃってください 乙松より」って。これはちょっと感動しましたね。ご挨拶に行ったときには、なにせオーラがあって「うわぁ、大きいなぁ・・・」って足震えましたよ、私。握手させていただいて「よろしくお願いします」って。もう感動しましたね。震えました、本当に。



その2「志村けんのコントキャラのマネを…?」

僕もイメージとしては「すごく静かな方」と思ってたんですけども、ものすごくおしゃべりで面白い方でしたね。小林稔侍さんが言うには、僕の番組を割と見てて僕が(コントでやっている)おじいさんの寿司屋の役のマネを健さんがするって。小林さんが「やってみてよ」と言うと、高倉健さんは「今はできない」と言ったのを覚えています。



その3「意外とアドリブ好き」

僕が酔っ払って担がれていくシーンで「(撮影が)もう終わりだなー」っと思った時に、健さんがいきなり「タクシー」とかってアドリブで言ったもので僕は驚いたんですけども、そこは映画ではカットになっていました。それから、僕が酔っ払って健さんと稔侍さんに送ってもらったシーンで、酔っ払っている(芝居をしている)僕に高倉健さんが「あ、こいつしょんべん漏らしてる」ってアドリブで言ったんです(笑)。そこもカットになっていましたが、スタジオでは受けてました。

そんなアドリブを入れてくる高倉さんは志村さんに対して、撮影中にこんなことを…。

台本に(自分は酔っ払って)寝てるっていうト書が書いてあったんですけど、高倉健さんが「寝てるんじゃもったいないからなんかやらしたほうがいい」って。で、監督が僕に「酔っ払ってなんか歌ってください」なんて言うんですけど、急にその場で言われたもんでね、ちょっと大変だったことは覚えてますね。歌ったのは時代的にそうだなと思って「夢は夜開く」って曲を歌ったんですけども。

撮影中、志村さんは高倉さんの映画に対する思いにも触れたといいます。

その時もいろいろ「テレビとかおやりにならないですか?」って聞いたら、高倉健さんは映画の(現場の)土が好きで「テレビスタジオのタイルがどうも合わないんだ」っていうのをおっしゃっていたので、本当はぜひ「バカ殿」とかに出てほしいんですけども、無理ですよね、それは。無理は承知です、わかっています(笑)。

「あなたにとって高倉健とは?」

夢のような方ですけどね、やっぱりお会いしてから、(高倉さんの)優しさが心の中にずっとあります。今はもうそういう人は少ないけれども永遠のスターですね。



◆松田優作が見た高倉健伝説

高倉健さんと松田優作さんが共演を果たしたのが、1989年公開のハリウッド映画『ブラック・レイン』。日本とアメリカの刑事の活躍と絆を描いたこの作品で高倉さんはニューヨーク市警から来た刑事役のマイケル・ダグラスとアンディ・ガルシアの日本での行動を監視する警部補役を演じました。そして松田さんは凶暴な男・佐藤役を熱演。鬼気迫る演技でハリウッドを震撼させました。『ブラック・レイン』で高倉さんとの共演を果たした松田さんが見た伝説とは・・・。妻の松田美由紀さんに聞きました。



その1「人生で唯一の・・・」

本当に(優作を)大事にしてくださって『ブラック・レイン』をやっていた時にオフショットの写真をよく優作が撮っていて。そんなことは多分、後にも先にも一度きりなんですね。優作が人の写真を撮るということは今までに一度しかなかったですね。高倉さんとパーティーに行った時の写真とかを見せてもらって、それがすごく打ち解けていて・・・。

しかし『ブラック・レイン』公開からわずか1ヵ月後、松田さんは40歳という若さでこの世を去りました。



その2「四十九日の後・・・」

優作の四十九日が終わったくらいだったと思うんですけど、突然、小林稔侍さんから電話があって「今から線香あげに行っていいですか」って言われて。それで入ってこられたのが高倉健さんで、お線香あげて優作の話を色々してくださいました。そのときに「実は『ブラック・レイン』が終わって落ち着いたらプレゼントしようと思ってたものがあるんだけど」って。開けてみたら、ロレックスの時計だったんです。「優作さんに渡したいんですけど」っておっしゃってたんです。

高倉さんは、感謝の気持ちを込め、様々な人に時計を贈っているのです。『四十七人の刺客』(1994年公開)で共演した石倉三郎さんもそのひとりです。

「『四十七人の刺客』は初めて健さんとセリフのやりとりをさせてもらった市川昆監督の映画なんですけれども、(撮影が)終わって「お前よくがんばったな」ってことで(時計を)頂戴したんですよね」
その時計の裏には、「石倉三郎様 高倉健」と彫られています。また『あ・うん』(1989年公開)で共演した板東英二さんも、

「夏の暑い時期の撮影でしたけど、(終わったあとに家のチャイムが)ピンポンって鳴るんですよ。(奥さんが)『健さんが来ていらっしゃる』って。玄関に健さんが立ってるんですよ。風呂敷を開けたら健さんからの時計だったんです。「戦友」「高倉健」って書いてくださっていて、もうそれは感動しましたよ」「高倉」と刺繍された風呂敷に入れられ板東さんに手渡されたのです。

さらに!共演者が語る高倉健伝説

武田鉄矢さん(『幸福の黄色いハンカチ』で共演)

当時、フォークシンガーとして活動していた武田鉄矢さんはこの作品が映画初出演。そんな武田さんに高倉さんはある気遣いを…。それは感動的なラストシーンの撮影。天候待ちが何日も続く中、ついに待望の晴れ間が見え、撮影開始となったのですが・・・。

今まで(気持ちを入れるのを)さぼってたもんだからバッテン(立ち位置)のところに立つんだけど、涙もなんにも出なくなって。「ここで泣かないと俺はもう本当に切腹もんだぞ」と。桃井(かおり)は女優だから、ガーっと入れ込んで(涙が)光ってるのに俺だけ(涙が)何にも出ないの。

絶対に泣かなければいけないのに涙が出ない。そんなプレッシャーに襲われていた武田さんを察し、高倉さんは・・・。

健さんが低い声で、「ここでお前らとは別れるけど、体大事に気をつけて東京帰るんだぞ」って。「あ、この人と別れるんだ」っていうスケジュール上の事実に気がついたら、なんか涙がでてきて。あの一言が本当にありがたかったな。

さらにこの映画完成後にはこんなことも…。

女房が夢のように話すんだけど、映画の試写会があったときに、俺はこんな偉大な人と一緒だったんだって女房に自慢したいから、健さんに「女房です!」って言うと、優しいんだな、あの人は。俺の女房に向かってかかとを揃えて、「高倉健といいます。鉄矢くんには大変お世話になりました」って。女房は「夢のようだった」って言いますよね。泣けてきちゃうね、なんかね。

「あなたにとって高倉健とは?」

あの人の基本性の中にある「人間は傷つきやすいんだ」っていう、「だからなるべく人と人とは優しい言葉をかけて生きていこうぜ」っていうような、人間に対するとても柔らかい優しい感情がいつも眼差しの奥にあるような気がしますね。見習わないといけないね、本当にね。



板東英二さん(『あ・うん』で共演)

『あ・うん』の重要なシーンのひとつが、板東さんが高倉さんに手をあげるシーン。緊迫感あふれるそんなシーンの裏には、ある秘密がありました。

健さんが「思いっきり殴ってきなさい」と。「あなたがどんな早さで殴ってきても僕はキチっと受けますから」と言って「こら門倉!」ってバーンっと殴りにいくんですよ。そしたら健さんがパン!とうまく受けてくださって。だから試写で見たら本当に殴っているんですよ。完全に。ただ、後からわかるんですが、あらゆるところに隠しカメラがあったんですよ。(板東さんに)思いっきり殴らしてやろうと思ってて、それをどのカメラが一番迫力あるシーンをおさえられるかっていうのを考えてくれてたんですね。

そして、この映画で板東さんは日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞することになるのです。

「あなたにとって高倉健とは?」

みなさんが思っている以上に気配りがあって、人の気持ちというものをいつも考えてくださって情があらゆるところで見受けられるというか、なんであの年でそんなに色んなことに気がつかれるのかなって。



石倉三郎さん(高倉健作品に多数出演)

デビュー前から40年近い付き合いで多くの高倉健作品に出演。さらに高倉健の倉の字をもらって芸名にした、石倉三郎さん。

よく冬の大雪の北海道の山の中でロケするじゃないですか。「ガンガン」っていう缶に炭を入れて暖を取るやつがあるんですけど、健さんはそれにもあたらないでしょう。ふんばってコーヒーをちょっと飲むような人ですからね。

なぜ高倉健さんは撮影現場で座らないのでしょうか?

私流に生意気に言わせてもらうと、芝居の中に入っているんでしょうね。日常に戻したくないんじゃないですかね。座るということは休憩すること、結構日常でしょう。役で生きてるから、役を離れることは嫌なんじゃないかな。

「あなたにとって高倉健とは?」

ご本人には叱られるかもしれませんけど、私にとっては神ですよね。あの人がいなかったら、私、今いませんしね。足を何回向けても寝れません。



今週は格言なし!

今週はなし…。これこそが、高倉健さんをお迎えした香取編集長の心境を端的に表しているのではないでしょうか。「何か、言葉を発するとかっていう次元じゃなさ過ぎて(笑)。見て、ここにいる、とか、それだけでその場の空気が切り開かれるような存在に今日会ってしまったので、今週はここでボクが格言を述べている場合じゃないな、っていう格言ですね(笑)。スマステーションをやっていて、ホントに良かったです。SMAP、何なんですかね? さらにわかんなくなりました。いい面もいっぱいあるけど、さらにわからなくなることもあるんですよね。『自分、何なんだろう?』みたいな。高倉健さんが来てくれる…『東宝にだまされたよ…』と言いながらも来てくれるっていうのが、スマステーションっていう番組だから、とか、それこそちょこっと言ってくださったけど、草なぎがいるから、香取がいるから、って…。そういうときに、『オレたち、何なんだろう?』ってわからなくなるんですよね。それこそ、今日みなさんが語られていた『高倉健伝説』のひとつに必ずこれは入るだろうし…。いやあ、今日はビールが美味しそうですね」。


草なぎ剛さん
スタジオに健さんを見た瞬間、頭が真っ白になりました。

突然の高倉健さん出演、驚きましたね!

いやぁ、今もまだ放心状態です。ちょっとね、ご本人がいらっしゃるとは思っていなかったので、本当に驚きました。もっとうまく話をしたかったんだけど、あれが精一杯。無理だったね(笑)。スマステは生放送で見られないときも録画しているんだけど、今日の回は、見直すのが恥ずかしい気がしますね。でも、短い時間だったけど、健さんと直接お会いできて嬉しかったです。だけど、本当に緊張したよ(笑)。

本当に草なぎさんだけが高倉さんの出演を知らなかったんですよね?

そうですね。スタジオに健さんを見た瞬間に驚いて頭が真っ白になって、何を話したらいいかわからなくなっちゃった。途中からは、もう修正もできないし、ダメダメでいいや、っていう降参状態でした(笑)。

香取さんも緊張されていたように見えました。

そう、ちょっといつもと違う慎吾だったよね。そういう意味では、すごいライブだったよね。まさしく生放送っていう緊張感があった。でも、見ているみんなもビックリしたんじゃない? 「え、高倉健さん出てるよ!」って。スマステの歴史の中でも、今日はまた新たな伝説を作ったよね。それだけ健さんが凄い人だってことなんだけど。

高倉さんの主演映画『あなたへ』で共演されていかがでしたか?

僕のような年齢でご一緒させていただけたことが奇跡ですよね。普通は、まずご一緒できませんから。僕らの上の世代のベテランの方だって難しいのに、それを共演させていただけたんですから奇跡としか言いようがないです。

高倉さんからいろいろなものを吸収したとおっしゃっていましたが、一番の収穫は何でしたか?

健さんの前に出ると、まったく演技ができない自分がいたんです。家で考えてきたプランみたいなものがまるで通じない、って思わされて。でも、それが逆によかったんだよね。今までの自分の蓄積をまっさらな状態にできたから。この作品から、僕はまたいろんなものを吸収できるって実感したんです。健さんと出会えてお芝居ができて、本当に今後の僕の芝居人生につながっていくって思えたんですよ。「こんなにまだまだ吸収できるところがあったんだ」って、自分の可能性を感じることができた。それで、完成したものを試写で見たんですけど、映画自体はもちろん、僕自身もよかったと思えました。健さんのお陰で新しい役者になれた気がしています。『あなたへ』は、とにかく、健さんの魅力と存在感があふれる作品になっていますので、ぜひたくさんの方に劇場で見ていただきたいです。

映画「あなたへ」主演:高倉健8月25日全国公開

映画「あなたへ」
主演:高倉健
8月25日全国公開


スマステの歴史に残る一日となりました!

高倉健さんの50年以上のキャリアの中で、初めての生放送出演がスマステだというのは、本当に奇跡のような出来事です。今日は、スマステの歴史にも残る、そして私にとっても忘れられない一日となりました。そもそも、ゲストの草なぎさんにサプライズで出演したいというご希望があり、スタッフはドキドキだったと思います。私も友だちにも言いたいけど、そこをこらえて今日の日を待ちました。実際にお会いした健さんは、とても年齢には思えない背の高さとお顔の小ささで、驚きました。素敵な方だとは思っていましたけど、想像以上のかっこよさでした。そして、明るくて気さくでジョークもあんなにおっしゃるなんて! 草なぎさんに「任侠の役は似合ってない」なんておっしゃれるのも健さんだけですよね。草なぎさん、香取さんのことも気に入っていらっしゃるのが雰囲気から伝わってきました。そんな健さん主演の『あなたへ』は、見ればなぜ健さんが「伝説」と言われるほどの俳優さんなのかがわかる作品だと思いました。役を演じるのではなく、役として生きて、そこで歩いたり、話したりしているんだ、ってことがよくわかりました。そして、ものすごい引力でほかの役者さんたちを導く力があるってことも。草なぎさんももちろん、ビートたけしさん、佐藤浩市さん、田中裕子さん、綾瀬はるかさんといったすべての役者さんが輝いているんです。特に私が感動したのは、健さんと大滝秀治さんとのシーン。おふたりが会話を交わしているのを見ただけで、得も言われぬ感動を覚えました。素晴らしい映画ですので、ぜひ劇場でご覧になってみてください。そして、高倉健さんが、いつまでもお元気で映画に出演され続けてくださいますように――。

お会いするだけで力をもらえました!

◆もう、大・大・大事件ですね。草なぎにとってはサプライズですけど、ボクは何日か前からは知っていたわけじゃないですか。でも、ボクの中でもどこか、シークレットなサプライズという感じだったので。始まる前にはボクも健さんにお会いできていなく、草なぎが見たときと同じときに、初めてご本人を見たんです。どこか保険、じゃないですけど、草なぎは健さんと共演していて、「ホントに優しい人だった」という話も聞いてはいたので、「ボクの緊張をほどいてくれる人が近くにいてくれて良かった…」と思っていたら、草なぎが食事をしたときの話を始めて、「緊張し…」って言い出したので、「コイツ、当てになんないな」と思いながらお迎えすることになり…

◆生放送は初めて…っていう高倉健さん。カッコ良さはハンパない健さんが、紙切れを持って「『TVタックル』のスタジオはどこだ?」っていうジョークから始まり…。セットの上に上がっていただくまでの『TVタックル』の紙のあたりは、あまりの緊張に、ジョークをジョークだと判別できない状態でした(笑)。そういうときってあるじゃないですか。スーパースターの大先輩のジョーク…あの時間が、ボクは一番キツかったです(笑)。その中でボクの、いままで20年以上培ってきたある1ヵ所の回路が、「これはジョークだぞ!」と(笑)。「キター!このジョークで俺は救われる」と思いました

◆生きる伝説ですからね。たけしさんや志村さんたちからコメントをいただきましたけど、みなさんが緊張したとおっしゃっている方が、初の生放送で、15年ぶりのテレビゲスト出演に、今日このスマステーションという番組を選んでいただき…。そこには草なぎがいて、ボクがいたからだ、ということを言ってくださいましたけど…何ですかね…ホント、頑張ります(笑)。お会いできるだけでこんなに…もちろんレベルは全然違う場所にいるんですけど、やっぱりお芝居の仕事をさせてもらっているボクや草なぎからすると、同じ夢、光を目指して進んでいる大先輩なわけじゃないですか。そうなると、言葉ももちろんそうですけど、お会いできるだけでこんなに力をもらえて、勇気をもらえたことがまず嬉しかったし、そういう風に人から思ってもらえるところに、自分たちも行けたらな、と思いました。