六本木には毛利藩など大名屋敷が。その屋敷が歴史的舞台になったのが1703(元禄16)年。毛利藩邸で吉良邸討ち入りを果たした赤穂浪士らが切腹。それが現在のテレビ朝日の前、毛利池のあたり。
赤穂浪士の切腹から150年後の1849年、日露戦争で、軍神とあがめられた将軍・乃木希典が六本木に生まれる。乃木将軍は明治天皇崩御の際妻とともに自害。その忠誠心をたたえ、全国各地に乃木神社が建てられた。
明治以降、六本木には陸軍部隊が置かれた。六本木交差点ができたのもこのころ。しかしこの部隊が昭和11年クーデターを。世に言う2・26事件。若手将校が「昭和維新」を旗印に首都中枢を占拠。高橋是清蔵相や斎藤実内大臣を次々と殺害。この頃、国名は「大日本帝国」となり、日本は太平洋戦争へと向かう。
終戦後、米軍の町として発展。昭和20年代は、アメリカ人の多いいわゆる「東京租界」。日本人が近寄れる町ではなかった。
昭和34年、米軍施設が返還され、アメリカに憧れた若者が集まる。この年開局したのがテレビ朝日の前身、日本教育テレビ。しかし当時の六本木はまだ、高速も地下鉄もなく、都電やバスが通り過ぎる程度の町であった。2003(平成15)年 テレビ朝日六本木新本社から放送開始。
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