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SmaSTATION-2で再三追いかけ続けてきたあの人物――。アメリカ政府から「危険人物」と認定される男が、とある大学で叫びました!「なんで大金持ちを引っ張ってきて勾留しない?大金持ちが貿易センタービル爆破したことは真実だぞ。3000人殺害事件の首謀者は、大金持ちの奴なんだ。なんでニュースの見出しも『大金持ち、貿易センタービル破壊』等とならないんだ?」。そう叫んだ男は、いま全米で一番熱く、そして闘うジャーナリスト…マイケル・ムーア。現在日本でもベストセラーになっている著書「アホでマヌケなアメリカ白人」でも過激なブッシュ批判を連発! しかし、様々な過激発言ゆえに、多くの敵を作ることとなり、「ヤバイ、また公の場でこんなことを言っちゃったよ。マイケル・ムーア暗殺計画が20分早められたかもな」と、彼自身言うように、命が狙われているという噂まであるのです。その為、SmaSTATION-2でも彼に取材を試みようとしましたが、なかなか居場所がつかめず、接触が困難だったのです。しかし…我々スタッフの執拗な追っかけに、遂に彼からこんなメールが届きました。
「僕は来週4月14日月曜日、テキサス州オースティンで講演会をします。
ですので、そこで30分インタビューを受けましょう。
そして大学での講演会も撮影できますよ! マイケル・ムーア」。
早速、SmaSTATION-2スタッフは、テキサスはオースティンへ飛ました!そして、遂にSmaSTATION-2はマイケル・ムーアのインタビューを撮る事に成功したのです!!
 マイケルが講演を行うテキサス大学でも、チケット5000枚が発売後すぐに売り切れるほど、圧倒的な注目度。インタビューが出来るのはこの講演会の後ということで、まずはこのマイケルの講演を見ることにしました。一体彼は、学生たちの前でどんな事を喋るのでしょうか。
 マイケルが壇上に登場、すると、学生たちから大歓声が上がりました。5000人の学生を前に、マイケル・ムーアは熱く語り始めました。すると、早速マイケルが毒を吐きました。
 「大統領の支持率が80%もある理由は…」。現在イラク戦争もほぼ終結に向かい、開戦前50%となっていたアメリカ・ブッシュ大統領の支持率は、いま80%と高い支持を得ています。一昨年の同時多発テロ当時も、相次ぐ企業不祥事や経済対策の不安定さから支持率が50%まで落ちるも、約3000人の犠牲者を出したあのテロ以降、90%という数字を出したのです。その訳をムーアはこう語りました。
「何よりもまず先に言いたいことは、あるグループの人が攻撃を受けると、そのリーダーに対する支持率が上昇するのはどこでもあるということだ。これはそのリーダーが誰であるかにかかわらず起こる現象だ。同時テロ後の調査において支持率が伸びたことも同じ理由だ。誰がリーダーであるかに関係なく、とりあえず『たまたま今のリーダーとなっている者を支持した』結果だ。アメリカに対する同時テロで3000人もの犠牲者が出て、そのまとめ役となるべき人が必要で、たまたまその時に『大統領官邸に住んでいた人』がブッシュだった」と…。
いま、アメリカが抱える問題を、独特の毒を交えながら熱弁するマイケル。そして講演会終了後――果たしてホントにインタビューは出来るのでしょうか? このまま逃げられる可能性もあります。なぜなら彼は命を狙われる可能性のある人間。スタッフが待ち合わせの場所に行ってみると、そこにはマイケルが…。待ちに待ったマイケルムーアとの接触についに成功。早速彼に質問をぶつけてみました!!

――なぜ「ボウリング・フォー・コロンバイン」を作ったのでしょうか?

マイケル:あの映画は、アメリカの暴力について描いた映画なんだ。暴力がいかにお互いを傷つけるか?世界を傷つけるかを描いたんだ。そしてもう一つ!ジョージ・W・ブッシュが アメリカを自分の思い通りにするために、国民にどのように恐怖感を植えつけているかを描いているつもりだ。

 現在日本でも大ヒット中の彼が監督した映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」は
昨年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門において最優秀賞を受賞。アメリカ銃社会を独自の取材方法でまとめ上げ、ついにはアメリカ大手スーパー・Kマートを倒産に追い込んだともいわれています。

――なぜアカデミー賞授賞式の壇上で「我々は、この戦争に反対だ。ブッシュよ、恥を知れ!恥を知れ!」というスピーチを?

マイケル:あそこにいる人たちは、俺の映画に投票したんだ。だから映画が伝えていることを言おうと思った。つまり、暴力とブッシュに対して反対だということを言おうと。俺の「良心」がそうしろと言ったんだ。

――アメリカとイギリスはこの戦争に本当に勝ったのでしょうか?

マイケル:ええ。いまは、アメリカとイギリスはうまくやった様に見えるだろう。「俺たちは勝ったぞ!」って感じだよ。でも…そのうち、自分たちがとても悪いことをしたと気付くだろう。正しい方法ではなかったと。サダム・フセインが権力を失ったという事実は良いことだと思うだろう。だからといってアメリカのやり方を正当化することは出来ないんだ。

 先月19日、フランス・ロシア・中国などが反対の声をあげるなか、国連決議を待たず、イラクに対し武力行使…戦争を始めたアメリカとイギリス。しかし、開戦後も世界各地で反戦運動が起こるなど、その両国の行動には未だ賛否両論が飛び交っているのです。

――次回作はどんな作品ですか?

マイケル:次の映画のタイトルは、「Fahrenheit 9.11 - the temperature at which freedom burns(華氏 9.11−自由が燃える温度)」。9・11で亡くなった3000人の犠牲者をブッシュがどう利用したかを描いた映画だ。ブッシュは、この国における右派の台頭を隠すために、そのいい訳として犠牲者を利用したんだ。この作品で、それを暴くつもりだ。

――日本のファンにメッセージをお願いします。

マイケル:慎吾、日本のみんなが俺の映画を見てくれてとても嬉しいよ。ここアメリカにいてニュースで知って、本当に驚いたよ。日本で「ボウリング・フォー・コロンバイン」と「アホでマヌケなアメリカ白人」に対する反響が凄いってことにね。日本は完全に変わった。いつかアメリカが日本の足跡をたどることを願うよ。50年やそこらで変わったんだ。暴力が物事を成し遂げる手段だと信じていた国から、非暴力こそ世界が進むべき方向だと信じる国へ。我々がもっと日本人のようになりたいと願えばアメリカもいい国になると思う。日本が世界にしてくれたことに対して 本当に感謝している。

 短い時間ながら、熱く答えてくれたマイケルムーア。来年の秋公開される次回作は、果たしてどんな映画となるのでしょうか?今後も、SmaSTATION-2は彼を注目し続けます…。
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