スマデータ投票
モバイルサイト
メールマガジン
ケイジバン
番組へのご意見
最新号のTOP


拉致被害者5人が帰国を果たした10月15日、北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国では拉致問題に関するニュースは一切なされませんでした。
謎のベールに包まれた国、北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国。この国で人々は一体どんな生活を営んでいるのでしょう?
北朝鮮のテレビの娯楽番組には一体、どんな内容のものがあるのでしょうか? まずはクイズ番組から。「偉大なる将軍さまの意思に従い、20代、30代で科学的な発明をするためには中学の時代が大切」というセリフで始まるのは、全国の中学生の科学の知識を競うクイズ番組。中学生や観客の解答に対して、学者が答えるスタイルですが、明快な答えはなく延々と解説が続くだけです。出題される問題は「ほうれん草と豆腐を一緒に食べると、身体にどんな影響を及ぼしますか?」とか、「部屋の中にサボテンの植木鉢を置くのは良いと言われているが、なぜでしょう?」といった感じ。もちろん、賞品や賞金はありません。
 また、子供向けアニメ番組では、前回紹介した「利口なたぬき」のほかに、敵国アメリカの人気アニメ「トムとジェリー」も(北朝鮮で放送された際のタイトルは「愚鈍な猫と知恵にたけたネズミ」。両者には「弱者が頭を使って強者を倒す」という共通テーマがあります。たぬきやネズミを北朝鮮、オオカミや猫の悪者をアメリカになぞっているのでしょうか…。ちなみに、「トムとジェリー」はアメリカの制作会社の著作権を無視。勝手に放送しています。
北朝鮮では映画製作がさかんで、年間製作本数は25本。これは金正日氏が大の映画好きなためですが、その熱意は半端ではなく、日本の「ゴジラ」の特撮スタッフを招待して北朝鮮版怪獣映画を撮らせたり、韓国の有名映画監督と有名女優の夫婦を拉致した疑いが持たれているほどなのです。そんな金正日氏の映画好きが昂じてか、北朝鮮の1ウォン紙幣には、世界的にも珍しい映画俳優が描かれています。
北朝鮮はキューバについで、喫煙率が世界第2位といわれています。しかし、今年7月の経済改革でウォンの価値が切り下げられ、物価が急上昇。その結果、タバコの値段は一気に60倍にまで跳ね上がったのです。これは、バス運賃の30倍もの高さです。その影響で現在、北朝鮮では禁煙がブームになっているそうです。一方、アルコール事情はというと、北朝鮮のビールは生産量が少なく、ビール1杯の値段が平均月収の3割もするとか。市民にとっては、高嶺の花。そのため盛んに密造酒が造られ、労働者の中には工業用のメチルアルコールを飲み、視力を失う者もいるそうです。
「若者たちの恋愛事情」について。北朝鮮の若者にとって、出会いの場は多くの場合「マスゲーム」だそう。「マスゲーム」の訓練は男女入り乱れて2カ月にも及び、この間に恋愛が生まれやすいといいます。女性は男性を名前に「同志」をつけ、「○○同志(トンジ)」と呼び、男性は女性を名前で呼ぶそうです。ところが、北朝鮮の町には若い女性があふれています。その理由は…? 実は結婚適齢期の男性、およそ百数十万人が10年近い軍務について、居ないからなのです。次は出産事情。北朝鮮では「多産」を奨励しており、子だくさんの女性には特典が与えられています。4人以上産むと住宅が配給され、8人以上産むと「努力英雄」という称号が与えられます。が、栄養状態が悪いため、子供を産めないのが実情。そこで、避妊に必要なのがコンドーム。これは非常に貴重で、一部の高官や金持ちしか持っていません。一般市民はその名前すら知らないというのです。
国交もない北朝鮮に、日本人は行けるのでしょうか? 10月21日、新潟港に北朝鮮から1隻の船が到着しました。これは「万景峰92」といって、在日朝鮮人の祖国訪問や物資輸送用に使われる船。月に1回程度、日本と北朝鮮を往復しています。北朝鮮が日本人拉致を認めて初めてとなる今回の寄港は大いに注目を集めましたが、北朝鮮が発行する特別な渡航証をもらえば、日本人も利用することができます。また、この他にも飛行機を使っての観光ツアーも組まれていますが、マスコミ関係者などには許可が下りないとのことです。
▲Page Top
Copyright(C)2002
TV-ASAHI
All Rights Reserved.