――VTR中も香取さんと楽しそうにお話されていました。
「必殺」のことをあれこれお話させてもらいました。放送が始まった頃は、香取さんもまだ生まれていなかったでしょうけど、本当に興味深そうにご覧になっていましたね。ああやって、若い世代の方に見ていただくのは、うれしいことです。
――今日の特集のなかには、藤田さんでもご存知ないエピソードがあるとおっしゃっていました。改めて思われたことはありますか?
放送中にも申し上げましたが、とにかく、現場にいた全員が楽しんで作っていましたよね。今のドラマが悪いとは言いませんけど、あの頃は、一番いい時期だったんだなと、つくづく思いました。みんなに情熱もあったし、お金もあった。いくらでも使っていいよっていう時代でした。それこそ、手付かずの埋蔵金があったのか、それをどう使おうかってみんなで話したりね。じゃあ、というんで、時代劇だけど香港に行って撮影したりもしましたよ。それでも、お金が残ったんで、今度はハワイに行こうって。さすがにそれはまずいだろうって、実現はしませんでしたけど(笑)。
――その作品とともに20年ですね。
思えば、みんなで楽しみながら、いろいろ工夫をしながらの20年でしたね。「必殺」シリーズしかり「はぐれ刑事」シリーズしかり、みんな映画の手法で撮っていた作品なんですよ。スタジオドラマとは、根本的に違うんです。両作品とも最初は(映画のように)フィルムで撮影していましたしね。演出も、深作(欣二)さんのような映画の監督さんが来てやってくださっていて。今日は、いろいろと思い出されました。
――番組冒頭では、「準レギュラー」に、なんてお話もありましたから、また、ご出演されることがあるかもしれませんね。
そうしたら、今度は「はぐれ刑事」シリーズを特集してください(笑)。
――最後になりますが、『明日への遺言』について視聴者にメッセージをいただけますか?
そうですね。お客様は年配の方が多いだろうなと思っていたんですが、意外とお若い方が多く来てくださっていて。この間も、小学生と中学生の子供をお持ちのお母さんがご覧になって、小学生にはまだ早いけれど、中学生にはぜひ見せたいとおっしゃっていたんです。僕も本当にそう思うんです。中学生以上の方なら、必ず何かを感じていただけると思います。平和の尊さを感じに、ぜひ、劇場に足を運んでいただきたいですね。
(藤田まことさん)
映画 『明日への遺言』
全国松竹・東急系にて公開中!
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