迫ってくる年の瀬の足音を聞きながら、忙しい気分になるものの、どこか心寂しくもあり…。11月の「月イチゴロー」は、そんな季節にピッタリのラインナップがズラリ！洋画、邦画ともに大ヒット作の続編がランクイン。気になる稲垣さんの評価は…?　そして、今月の第１位は？ 「素晴らしかった。絵画のように絵がキレイ。命を殺生してみんな生きているんだ、ということをみんなに考えさせる映画」 【作品DATA】 2005年（ドイツ／オーストリア） 監督・撮影：ニコラウス・ゲイハルター ●渋谷シアター・イメージフォーラムほかにてロードショー 「前作より全然良かった。監督と演者さんとの信頼関係や絆が深まっている。日本人なら誰でも好きな映画」 【作品DATA】 2007年（日本映画） 原作：西岸良平 監督：山崎貴 出演：吉岡秀隆、堤真一、小雪、 堀北真希ほか ●全国東宝系にてロードショー 「連続ドラマの9話から11話のような作品。全部を1日で見た方がいい。M・デイモンは俳優という名の職人だと思う」 【作品DATA】 2007年（アメリカ映画） 監督：ポール・グリーングラス 出演：マット・デイモン、ジュリア・スタイルズ、 デヴィッド・ストラザーンほか ●日劇PLEXほかにてロードショー 「よくある話…。最後のどんでん返しも、予想できました。数字に囚われすぎるのも良くなかった…」 【作品DATA】 2007年（アメリカ映画） 監督：ジョエル・シューマッカー 出演：ジム・キャリー、ヴァージニア・マドセン、 ローガン・ラーマンほか ●丸の内TOEI２ほかにてロードショー 「F15イーグル出てましたね。物語の中の矛盾点が気になった。俳優さんは素晴らしかったけど…。」 【作品DATA】 2007年（日本映画） 原作：高嶋哲夫 監督：成島出 出演：大沢たかお、竹内結子、玉木宏ほか ●丸の内ピカデリーほかにてロードショー ――今月も話題作が満載、バラエティーに富んだラインナップでしたね。 そうですね。上位の２本がよかったですね。その２本は事前に作家さんから「吾郎ちゃん好きかな、どうかな〜？　とにかく見てみてよ」と言われたので、違った意味でも楽しみにしていたんです。どちらも、もの凄く感動したっていう作品ではないけど、“大切にしたい映画”って感じなのかな。 ――１位の『いのちの食べかた』は、ドキュメンタリーですし、かなりの異色作のようですね。 あれはとにかく画がきれいだったね。ガイドにも書いてあったけど、フェルメールを意識した構図だとか。だからなのか、光と影の使い方、色使いとか、結構、好きだったんですよね。 ――テーマが現実的な分、あえてそういった映像にしているのでしょうか？ う〜ん、ああいう芸術の匂いのする映像にすることで、よりメッセージが伝わりやすくなっていると思うけど。でもまあ、手持ちのDVDカメラであまりにも生々しく撮られた映像だったら見れないかもね。そういった意味では、見やすくしているかもしれない。あと思ったのが、食物も動物もきれいだってこと。命の源になっているものは、みんな形が美しいんだよね。 ――『いのちの食べかた』をご覧になって、食に対する考え方は変わりましたか？ やっぱり物を大切にしようとか、食べ物を残しちゃいけないとか、そんな程度ですけど…。でも、僕は親から食べ物は粗末にしないようにと教えられて育ってきたので、料理を注文するときも、頼みすぎたりしないようにはしています。だから、よけいに共感したんでしょうね。だけどさ、４兆円分の食物を捨ててるってありえないでしょ。それで、ひとつの国の貧困を救うことが間違いなくできるわけだから。かといって、個人では大げさなことはできないかもしれないけど、それでもまずは食べ物をムダにせずに、感謝していただくことが大切なんだろうと思いました。 ――今回は、大下アナに変わり大木優紀アナがお相手でしたがいかがでしたか？ すごく楽しかったです。かなりの映画好きですよね、大木さんは。しかも、結構、鋭いこと言ってたし（笑）。だけど、いろんな方と映画についてこうやってディスカッションできるのは楽しいね。大下さん、堂（真理子）さん、そして大木さんとみんな好きな映画も違えば、意見も違うからね。

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