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香取さん、ぜひ、劇場で見てください!もしも、見てくれなかったら…。――三谷幸喜さん
――今日は、「THE 有頂天ホテル」の公開にちなみ、帝国ホテルの特集でした。ご出演もお久しぶりでしたが、いかがでしたか?
僕、今回が3度目の出演だと思うんですが、単独では初めてなんですね。番組というのを抜きにしても、香取さんとお話ができたのが楽しかったですね。

――「THE 有頂天ホテル」、香取さんは出演されているのに、まだ、ご覧になっていないとおっしゃっていましたね。
舞台挨拶もしていたのにね。ちょっと、ショックでした。

――特集はいかがでしたか? 実際、映画のためにホテルも取材されたと思うのですが。
そうですね。台本を書くために、いろいろと調べたり、取材したりしたんですが、書き終えると忘れちゃうんですね。VTRを見ている間に、思い出してきましたけど…。ですが、細かいことよりも、ホテルマンのもてなしの心とか、心意気とか、絶対にノーとは言わない誇りみたいなものというのは、かなり、僕の映画にも反映されていると思います。

――三谷さんご自身は、ホテルはお好きですか?
僕は、あんまり泊まらないですね。ホテルというと、10年以上前に、ドラマの台本を書くときに“カンヅメ”になるために泊まったことくらいで。あとは、旅行とかにもあまり行かないので…。

――ズバリ、「THE 有頂天ホテル」見どころといえば?
今日の特集に合わせて言うなら、ホテルで働く人々の思いみたいなものですね。僕らは泊まる側の人間だから忘れがちですけど、ホテルには各部屋ごとにいろいろな人生があるように、そこで働いている人々にもそれぞれの人生があるんですよね。この映画は、そこをひっくるめた“大きな社会”みたいな感じで作ったんです。ですから、ホテルの裏側なんかも見られますし、華やかな社会の裏側で働く人たちが、どんな苦労しているのかってこともわかってもらえると思います。そういう興味で見てもらうこともできるかなって。あとは、香取さん筆頭に、本当にオールキャストが集まったので、俳優さんの共演を見るだけでも、お腹いっぱいになれると思います。みなさん、ゲストでワンシーンだけ出るっていうのではないんですよ。全員が、それぞれにドラマを持っていますので。

――ご自身でご覧になっての感想は?
試写では見ていましたけど、今日、初めてお客さんと一緒に劇場で見ました。劇場で見ると、やっぱり全然違いますし、お客さんが喜んでくださっていたのが嬉しかったですね。お客さんの笑いが入って、やっと完成したなって感じがしましたね。

――まだ、見ていないという香取さんにメッセージがありましたら。
これは、劇場で見ないと面白さが半減してしまうと思うので――もちろん、彼はDVDももらっていると思うし、いずれ市販されるものも出ると思うんですけど、とにかく、これは劇場で見てください! もしも、劇場で見なかったら…、もう、あなたに会うことは二度とないでしょう。
(三谷幸喜さん)
「THE 有頂天ホテル」の見どころは?――エグゼクティブプロデューサー 石原隆さん
「この作品の見どころはどこですか?」と聞かれると、「全部です」なんて答えることがよくあるんですが、この「THE 有頂天ホテル」は、本当に全部が見どころなんです。おびただしい数のエピソードが、モザイクのように入り組んで、ひとつの映画になっているので、見どころどころか、どれかを見逃してしまうと、凄く損した気分になると思います。一見、パラレルでまったく違うように走っているストーリーが、最後に誘起的にまとまっていくというのも素晴らしい。三谷脚本の真骨頂が、存分に味わえる作品だと思います。あとは、なんといっても、超豪華な俳優陣ですね。オールキャストの作品の場合、どうしても、“出ているだけ”になってしまうことがあるじゃないですか。オールキャストだと期待して見に行っても、意外に面白くないものもあったりして。それが、「THE 有頂天ホテル」では、すべてのキャストの隅々まで血が通っているといいますか、全部のキャラが役割を果たしているんですよね。映画を豪華にするために集められたキャストではなく、役があって、必然として彼らがやってきたみたいな。それが、映画を優れたものにしている大きな理由だとも思います。とにかく、日本のコメディ映画でこれほど上質なものにはそう合えないんじゃないでしょうか。ぜひ、たくさんの方にご覧いただきたいですね。
(エグゼクティブプロデューサー 石原隆さん)

三谷幸喜/脚本・監督作品「THE 有頂天ホテル」
全国東宝洋画系にて公開中
出演:役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾ほか
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