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世界中探しても、あれだけの娯楽作品を作れるのは、黒澤しかいない。――太田光さん
――今回は、“日本一の黒澤監督ツウ”としてご登場でした。知らないこと、ありましたか?
ありましたよ、結構。「蜘蛛巣城」の矢のエピソードもそうで、映画を見ていて、「これ、どうやって撮っているんだろう?」と、ずっと思っていたんです。それが、何の細工もしていなくて本当に射っていたと知って。ビックリしました。それとね、当時の(記録係の)野上(照代)さんとか、仲代(達矢)さんとか、黒澤組の人たちの話が聞けたっていうのが、凄く面白かったです。

――太田さんの黒澤作品との出会いは、いつ頃になるのですか?
中学生から高校生のときに、バーッと映画を見始めるじゃないですか。そこで、チャップリンを好きになったんですよ。その頃には、日本映画でおさえておかなくちゃいけないのが、黒澤だと知っていて。最初に見たのは、「生きる」だったかな。そこから、「黒澤ってこんなに面白いんだ」と感激して、一気に見ていったんですね。

――「生きる」は太田さんが選んだ黒澤映画ベスト4のうちの1本ですね(ほかは、「生きものの記録」「用心棒」「七人の侍」)。
そうですね。「生きる」って、がんに侵された男が、残されたわずかな時間で何をして死んでいくかって話なんですけど、そのくらいは予備知識として知って見るじゃないですか。そうすると、普通、シリアスで真面目な話なんだろうなと思いますよね。それが、全編ギャグばかりのコメディーなんですね。こんな笑える話だったのかって。もちろん、志村喬さんの演技にも驚きましたけど、娯楽作品としてずば抜けているなって。それは、衝撃的な出合いでした。

――それ以降、黒澤を越える監督は?
世界中探してもいないんじゃないでしょうかね、あれだけの娯楽を作れる人って。それも単なる娯楽ではなくて、メッセージを分かりやすく伝えられる人は、ほかにはいないと思います。

――そこが、黒澤作品の一番の魅力なのでしょうか?
番組のなかでも言いましたけど、黒澤明さんが一番凄いのは、独裁的じゃなかってことなんだと思うんです。恐らく、自分が天才だってことは知っていたと思いますけど、同時にひとりでは限界があるってことも知っていたんですよね。あれほどまでの人が、それを知って、脚本にしても、共同作業をしていた。それはなぜかといえば、客を楽しませようっていうサービス精神が凄いからなんです。すべての根本に、お客が楽しめるかどうかって思いがあって、決して自己満足でやっているわけじゃないんですよね。お客を楽しませるためには、何を犠牲にしてもいいと思っている。我々みたいに映画を作りたいと思っている人間からすると、そこが、伝わってくる。その凄さっていうのが、感動的なんですよね。

――映画作りを考えると、やはり、黒澤監督は意識しますか?
「七人の侍」を撮ったときが、確か40代前半だったと思うんですけど、僕自身、もうその歳に近いし。やっぱり、意識はしますね。

――黒澤作品をまだ見ていないという香取さんへ、メッセージをお願いします。
ちょっとうらやましいんですよね。チャップリンもそうですけど、初めてみたときの感動をまだ味わえるチャンスがあるわけですからね。これから、楽しみがあっていいなと。

――最後になりましたが、先週からスタートした「爆笑問題の検索ちゃん」(テレビ朝日毎週金曜0:45〜)について、見どころなどを教えてください。
クイズって形なんですけど、メインは、僕と解答者とのトークなんですよね。どんどん、どんどん、テーマから脱線していのが面白いのかな。今後、もっと、面白くなりそうです。
(太田光さん)
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