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――今回は、サッカーに関する特集でしたが、いかがでしたか?
奥寺(康彦)さんは存じ上げていたのですが、(アレシャンドレ・デ・カルバーリョ)カネコさんの存在は知らなかったですね。日本人の血を引く人で、あんな選手がいたなんて! 香取さんも興奮していましたけど、ホント、凄いですよね。あと、有名無名を問わず、100名近くの選手が海外でプレイしていることも知り驚きましたね。

――サッカーは、特にお好きなスポーツだそうですね。
そうですね。普段から、サッカーと野球は掛け持ちで追っていますね。今年は、それにオリンピック関連の取材も重なりますので、今はヒーヒー言ってます。でもまあ、オリンピックイヤーに暇しているスポーツライターというのは、悲しいですからね(笑)。

――オリンピックでは、どんな競技に注目していますか?
オリンピックを初観戦したのが、4年前のシドニーだったんですが、そのときに、柔道の井上康生選手の試合に凄く感動して。それからずっと彼の取材をしていて、今回のアテネにも行く予定なんですが、この4年で彼がどれだけの成長をしたのか、どれだけの戦いをしてきたのかっていうのを観に行きたい。アテネは、それが一番楽しみですね。

――柔道といえば、谷亮子選手もですね。
頑張ってほしいですね。今年のオリンピックは、女子の活躍にも期待しています。2大会ぶりに出場が決まったサッカーはもちろん、バスケ、バレー、ホッケー、ソフトボールと、女性たちの熱い戦いが、数多く観られるんじゃないかと思っています。

――話をサッカーに戻しますが、乙武さんが今、注目しているサッカー選手といえば?
今回のオリンピック出場でいえば、大久保嘉人選手ですね。日本人というのは、どうしても、遠慮がちな国民性でゴールに行ける場面でも、パスを出して譲ってしまうっていうのがありますよね。それを観ると、少しイライラしてしまうんですが、彼は「自分で決めてやる!」というタフなメンタリティを持っている人。普段から取材をしていても、精神的な強さを凄く感じるんですよね。

――ペレに「俺にパスを出せ」と言われても、ゴールしてしまう、カネコさんみたいですね。
あははは、そうですね! 一流選手になるには、メンタルタフネスは必要要素ですから。――カネコさん、奥寺さんの時代を経て、日本サッカーのレベルは、かなり上がったといっていいんでしょうか?もちろん、そうだと思います。でも、時代をさかのぼっても、奥寺さんのように海外で通用する選手はいたと思うんです。ただ、海外との接点が少なくて、力を試す場所がなかったんだと思います。だから、評価されなかっただけで…。そういう意味で、道がなかったところに飛び出していって、道を作って「日本人でもできる!」と実績を残した奥寺さんやカズさん、野球でいえば、野茂(英雄)さんの功績は本当に大きいと思うんですよね。彼らがいなければ、中田(英寿)選手も小野(伸二)選手も、イチローも松井(秀喜/稼頭央)選手もいなかったと言っていいんじゃないでしょうか。

――今では、サッカー日本代表も、半数が海外チーム所属の選手ですね。
でも、その全員がFW、MFと前盤の選手で、DFやキーパーといった後盤の選手はいないですよね。言葉の壁や身体的なパワーで劣るといった問題で、評価されづらいようなんです。でも、僕はそんなことはないと思う。これからは、もっともっと海外に出ていく人が増えると思いますし、絶対にそうなってほしいですね。
(乙武洋匡さん・談)
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