AFCアジアカップ2007|櫻井アナのどっぷりアジアカップ Vol.1

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櫻井健介のどっぷりアジアカップ 〜Vol.8
さぁ、オーストラリアとの大勝負だ!

7月20日。
決勝トーナメント、準々決勝を翌日に控え日本とオーストラリアの公式会見が行われました。

会見会場 会見会場

1年前のドイツW杯で対戦して以来、日本代表にとってはどこかで必ず倒さなければいけない相手との一戦。
オーストラリアにとってもW杯でベスト16入りした実力を示して初出場で初優勝、アジア王者になるため絶対に負けられない試合。

会見場に詰め掛けた報道陣の数は、おそらく今大会で最高。
張り詰めた緊張感の中で無数のフラッシュが焚かれていました。
この一戦の注目度を図るには十分な状況で、逆の山に強豪イランやイラクなどが名を連ねることを考慮しても事実上の決勝戦になるのではないかという声も聞こえました。

それでは、ここからは会見でのコメントを紹介します。
オシム監督のコメント
「今大会で最も困難な試合を迎えた。アジアカップ全体の状況をみて、日本代表が対戦し得るチームの中で間違いなく最も困難な相手である。」
「私が日本代表監督に就任して約1年、これほどの相手と真剣勝負できるのは初めてである。以前、ガーナ代表と対戦したのが、これまでの最高位だったが、あれはあくまで親善試合だった。」
「オーストラリアは徐々に調子を上げてきているので、より手強い。どんなチームでも大会中に調子の良くない試合はある。彼らは既にグループステージでそれを経験し、乗り越えてきた。コパ・アメリカ(南米選手権)で、ブラジルが初戦で躓いたが最終的には優勝したのがいい例だろう。」
「ドイツW杯での対戦は現地で生で見ていた。日本人には気の毒な言い方かも知れないが、よりよいチームが勝利したとうのがあの試合の印象。当時の日本代表と今とを比べることに意味はない。時間は経過しているし、監督も選手も変わっているのだから。」
「フィジカル(体格)、スキル(技術)で上回る相手とどう戦い、その差をどう克服するかが試合のポイントとなるだろう。」
「勝っても負けても、強い相手とどれだけの内容で戦えたかが選手たちにとっての経験となるはずだ。」
ところどころにオシム節が出ていたものの、相手をリスペクトし丁寧に答えていた気がします。ちょっといつもと違う感じです。
オシム監督も大勝負と踏んでいることは間違いなく、自分たちのサッカーでどれだけ戦えるか楽しみにしている感じにみえました。

オーストラリア代表を率いるアーノルド監督は
「日本戦は運命の試合となる。全力で真っ向勝負を挑む。」
と、こちらもこの一戦に掛ける強い思いをコメントしていました。

またエースのマーク・ビドゥカ選手は、
「去年のドイツW杯でも全得点の55%以上がセットプレーから生まれていた。だから中村俊輔という優秀なキッカーを擁する日本のセットプレーには特別な対策が必要だ。」
と、中村俊輔選手に対する警戒感を口にしていました。

会見後、夕方から前日練習が行われましたが、直前にバケツをひっくり返したような激しい雷雨がありました。

激しい雷雨 激しい雷雨

オーストラリアがグループステージを戦ったタイ・バンコクよりベトナム・ハノイの方がはるかに暑いという話しです。
激しい雷雨の翌日は、異常なほど気温と湿度が上がっているのがこれまでの傾向です。
とすれば、明日の試合は、この暑さと環境になれている日本に有利な状況となるかもしれません。

中村俊輔選手は
「アジアであってアジア規格ではない大型のオーストラリア相手にオシムサッカーの真価を問う試合になると思う。」

遠藤保仁選手は
「スピードで圧倒されることはないだろうから、ディフェンスのラインをできるだけ高く保てるようにしたい。相手のプレッシャーは今まで対戦したチーム以上に早く激しいものになると思うが、落ち着いてボールを回していきたい。ドイツW杯のオーストラリア戦は、出番がなくベンチで見守ることしかできなかったから、今回は楽しみにしている。」

駒野友一選手は
「ドイツW杯ではチャンスの場面で、そのチャンスを生かしたりチャンスを演出したり、上手くできなかったので、今回は機をみて積極的に仕掛けていきたい。」

佐藤寿人選手は
「ドイツW杯の時のものと、グループステージ3試合の相手のVTRをチーム全員で観た。エース9番のビドゥカにボールが入った後の周囲の対応が大事。ビドゥカは味方をおとりに振り向いてシュートも打つから安易に飛び込まないことも確認した。攻撃では、相手の両サイドの深いスペースが空きやすく、そこを突いてニアサイドへ早いセンタリングを送ることが得点への道。」

巻誠一郎選手は
「ビドゥカは大型で上手いけど、Jリーグにいいお手本がいる。浦和レッズのワシントン。同じようなタイプのプレーヤー。だから普段から対戦している経験もあるし、怖がる必要はない。相手はロングボールを多用するので、ファーストディフェンスが大事になってくる。先発なら労を惜しまずに、行けるところまで全力でボール追って、もし潰れたら他にいい選手控えているから。」

とても気持ちのいいお国柄
総力戦になるでしょう。
凄い試合になるでしょう。
歴史に残る一戦になるかもしれません。
勝つか負けるか、答えは1つです。
日本代表の勝利を切に願って、みなさん、心から応援しましょう!

櫻井 健介(テレビ朝日アナウンサー)
■担当番組■
クイズプレゼンバラエティーQさま!!〔月曜日夜8時〜〕
ANNニュース&スポーツ〔土曜日深夜12時〜〕
サッカー、陸上、水泳、スキー、プロレスなどのスポーツ実況
■現地リポート歴■
2004年 AFCアジアカップ、2006年 FIFAワールドカップなど
詳細は「テレビ朝日アナウンサーズ」まで
http://www.tv-asahi.co.jp/announcer/