AFCアジアカップ2007|櫻井アナのどっぷりアジアカップ Vol.1

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AFCアジアカップ2007
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櫻井健介のどっぷりアジアカップ 〜Vol.3
波乱の幕開け
今回のアジアカップは波乱含みのスタートとなっています。
7月7日に行われた開幕戦、グループAのタイ対イラクの試合は地元タイが格上とみられていたイラクに引き分けました。

翌8日は、グループAのもう一試合に今大会注目のオーストラリアが登場。
AFC(アジアサッカー連盟)加盟し、今回アジアカップ初出場です。
去年のワールドカップ・ドイツ大会で日本を破り、ベスト16に進出したことは記憶に新しいところ。あの時のメンバーがほとんど残っています。
そんなオーストラリアのアジアカップ初戦の相手は中東のオマーン。
今年1月の湾岸諸国最強決定戦「ガルフカップ」でUAEに次いで準優勝している決して侮れないチーム。
とは言え、オーストラリア優勢は揺るがないものと思われていました。
しかし、前半オマーンに先制され、後半終了間際に辛くも追いつくというギリギリの展開。オーストラリアも引き分けスタートとなりました。

さらにこの日は、日本と同組のベトナム対UAEの試合が行われました。

ミディンスタジアム ミディンスタジアム

試合会場は、ベトナム北部の都市ハノイ郊外にある「ミディンスタジアム」。
2003年にベトナムで開催されたSEAゲーム(東南アジア大会)の会場として建設された綺麗で新しいスタジアムです。約4万人を収容する規模です。

ミディンスタジアム

ちなみに、テレビ朝日の放送席がこちら。

放送席 放送席

ちょっと話しが横道に逸れましたが、ベトナム対UAEの試合は、大方の予想を大いに裏切る結果に・・・。
ご存知の方も多いでしょうが、2対0で地元ベトナムが快勝!
約4万人、超満員の地元サポーターに後押しされて勢いに乗りました。
高温多湿の過酷な気候の中でも、やはり地元チームは走れます、動けます。
それにオーストリア人監督のオーソドックスながらも意思統一された攻守の連携は日本にとっても脅威です。

そして、9日。
日本が初戦を迎えました。相手は去年、五輪世代中心に争われたアジア大会で見事に優勝を遂げている中東の強豪カタール。
去年のアジア大会で優勝した若いメンバー中心で、勢いに乗ると怖いチーム。
しかもチームを率いるのが、かつてオシム監督下で旧ユーゴスラビア代表のアシスタントコーチをしていたムソビッチ監督です。
大会のスタートを切る大事な初戦ということ以上に、いくつもの苦戦要素がはらんでいたのです。

ミディンスタジアム

試合は前半から日本が圧倒的にボールを支配。
暑さによる体力消耗、ペース配分を考慮してかスピード感に欠けていた部分はありましたが、それでも面白いようにボールを回す展開でした。
しかし、ボールは回せても決定的な場面は作り出せず前半は両者無得点でした。

放送席
ハーフタイムの放送席です。
解説の松木安太郎さんと実況の角澤アナが前半の展開を振り返りながら、後半に向けた打合わせをしています。
松木さんは「もっと相手の嫌がる、危険な位置への縦パスが必要」と話しました。
初戦ということで慎重になりすぎた面もあったのかもしれません。
後半は、前半とは変わってお互いに攻撃姿勢を強める展開となりました。
ただ、基本的にカタールは日本の攻撃力を警戒して守ってカウンター攻撃というスタイルでした。
スタンドの片隅には、日の丸を掲げる日本人サポーターの姿も!

日本人サポーター 日本人サポーター

少数精鋭ながら大きな声で応援してくれるサポーターの後押しを受けて、日本は高原直泰選手の得点で先制しましたが・・・
終了間際にフリーキックを直接決められて1対1のドロー。

試合後、インタビューや控え室でオシム監督はストレートな感情を剥き出しにしながら試合に勝ちきれなかったもどかしさと悔しさを表現していました。
就任から1年、オシム監督の本音をぶつけてきたのは初めてで驚きました。
ただそれは、オシム監督がそれだけ命懸けで魂込めてアジアカップに挑んでいることの証明でもあったと思います。
1年前の就任会見で「監督就任は、日本と結婚するようなものである」と話した真意が垣間見えた瞬間でもあった気がします。
そしてそれは、選手たちにも伝わっているはずです。
初戦は負けたわけではなく引き分け。次のUAE戦では絶対に勝ち点3を!

櫻井 健介(テレビ朝日アナウンサー)
■担当番組■
クイズプレゼンバラエティーQさま!!〔月曜日夜8時〜〕
ANNニュース&スポーツ〔土曜日深夜12時〜〕
サッカー、陸上、水泳、スキー、プロレスなどのスポーツ実況
■現地リポート歴■
2004年 AFCアジアカップ、2006年 FIFAワールドカップなど
詳細は「テレビ朝日アナウンサーズ」まで
http://www.tv-asahi.co.jp/announcer/