宮沢りえ×佐藤二朗が舞台初共演、中村佳穂の楽曲にインスパイアされた「そのいのち」
2024/05/22
女優・宮沢りえ(51)と俳優・佐藤二朗(55)が初共演する舞台「そのいのち」が11月に上演されることが22日、発表された。
脚本を務めるのは、ドラマ・映画・バラエティーと多方面で活躍する佐藤。俳優と同時に、演劇ユニット「ちからわざ」の主宰も務め、全公演で作・出演を担当する。今作は2012年に上演された「ハラナイ荘の人々」以来、12年ぶりとなる書き下ろし新作戯曲だ。
今作のきっかけは、佐藤が映画「竜とそばかすの姫」で、ヒロイン・すず/ベルの声優を務め、劇中歌で注目を浴びたミュージシャンの中村佳穂の楽曲「そのいのち」を聴いたことだったという。佐藤が同曲にインスパイアされて執筆した。
介護ヘルパーとして働く山田里見と、彼女の雇い主で障がいを持った相馬花とその夫・和清の穏やかな日々、そして、あることをきっかけにその穏やかな関係が徐々に狂い始めていく。「持つ者」と「持たざる者」の間にある埋めようのない「溝」を描く。
山田里見役を宮沢、里見の雇い主である相馬花の夫、和清役を佐藤がそれぞれ演じる。二人がタッグを組むのは、2018年公開の映画「ルイスと不思議の時計」で声優として共演して以来になるという。
◆宮沢りえ(山田里見役)
二朗さんから、脚本が届いた。あの佐藤二朗さんから生まれた作品!と驚きつつも、物語のページが進むたびに、登場する人間の抱えている言葉に出来ない、とてつもない感情が何層にも重なり、迎える結末に震えました。二朗さん、他共演者の方たちと、この作品に誠実に丁寧に向き合いたいと思っています。
◆佐藤二朗(相馬和清役・脚本)
その歌を聴いたのが始まりだった。中村佳穂さんの「そのいのち」。この歌が流れる物語を書きたい。そう思った。暗い澱に閉じ込められたとしても、前を見上げる人間の讃歌になるような、そんな物語を書きたいと思った。その脚本に、宮沢りえという大きな存在が共鳴してくれた。「そそられます」。りえちゃんが脚本を読んだあと、最初に僕に言った言葉。同業者としても脚本を書いた人間としても最大級の褒め言葉だ。りえちゃんと丹念に、この物語を紡いでいこうと思う。
「そのいのち」の東京公演は11月9日~17日、世田谷パブリックシアターで。ほか、兵庫公演、宮城公演が予定されている。